ビジネスとしての化粧品売場

通販チャネルには成功の余地あり

信販売化粧品が伸びてきたのは、ここ10年ほどです。
ちょうど千趣会やセシールといった総合通販会社が急成長した頃でもあり、カタログを見て、自分が好きな時間に注文できるというメリットが、忙しくてなかなか店に足を運べない女性の支持を獲得し、通信販売市場は急成長しました。宅配便の普及や低価格化、時間指定のサービスといったインフラ環境設備も通信販売の成長を後押しした要因です。

総合通販を通して、通信販売というチャネルの利点が生活者の間に広まり、抵抗感なく利用する人が増え、通信販売化粧品の伸びにつながっていきました。先にも少し触れましたが、通信販売化粧品メーカーの雄といえば、DHCとファンケルの二社です。ともに90年代からブレイクし、メーカー別の売り上げでは、DHCは業界第7位、ファンケルは9位に位置します。長らく変化がなかった化粧品メーカーの勢力図を後発のこの2社は大きく塗り替えてしまったのです。
DHCはオリーブオイルを核にしたラインナップ、ファンケルは当時の厚生省から表示を指定されていた防腐剤や香料などをいっさい含まない「無添加」を最大の特徴としていますが、両者には共通点もたくさんあります。

一つは、発売当時、どちらの化粧品も他のメーカーにはない個性を持っていたことです。よそにはない独自性。それを生活者にアピールしました。もう一つは、通信販売からスタートし、その後、実店舗を構え始めた点です。通信販売という購入手段はすっかり日本社会に根を下ろしましたが、それでも、いまだに「商品をこの目で見て試してから買いたい」という生活者は多く、なかなかその壁を崩すことはできません。両者は、アンテナショップとして実店舗を構えることで、生活者の不安を解消し、安心感を与えていきました。

また、化粧品だけでなく、ラインナップを健康食品込みで拡大している点もよく似ています。両者とも、きれいになりたい、健康になりたい、という志向を、身体の内と外から応援すべく、品揃えを充実させたのです。すでに、健康食品は2社の業績を支える柱の一つであり、化粧品の売り上げを超えているようです。

DHCとファンケルの成功例からもわかるように、通信販売は非常に魅力があり、可能性を秘めたチャネルです。
しかし、これから新たに参入する場合には、DHCとファンケルの後追いをしても成功は難しいとされます。同じような動きをなぞっても、成功の芽はありません。先行者にはないオリジナリティを確立し、それを生活者にアピールするブランドだけが、通信販売というチャネルが持つ大いなる可能性をつかみとることができるのです。

インターネットが通販チャネルを変える

信販売市場の成長に多大な影響を与えているのがインターネットです。その普及、浸透ぶりはもはや言うまでもないでしょう。 
通販ではカタログという紙媒体が顧客とメーカーをつなぐ主たるツールでしたが、インターネットの登場により、ホームページを見ながら、パソコンや携帯電話から注文を入れる、問い合わせのメールを送る、カタログを手元に置いて商品を選び注文する時はインターネットを利用する。そんな購買行動が極当たり前のものになりつつあります。

カタログにはないインターネットの利点とはなんでしょうか。
インターネット登場以前、カタログ通販での商品の申し込み方法は電話、FAX、はがきの3つで、一番多い利用方法は電話でした。ところが、電話注文を受け付けるセンターは、ごく一部の例外を除けば、営業時間が設定されています。たとえば、営業時間9:00〜20:00といった場合には、この時間内に電話をかけなければなりません。

ところが、インターネットにはこうした時間制限はありません。深夜でも早朝でも、自分の空き時間、都合のよい時間に注文が入れられます。インターネットでもっとも注文が多い時間帯は夜11時過ぎ。その日の作業や仕事が一段落した後に、買い物をしたいと考える生活者が多い。そのニーズに応えてくれるツールがインターネットなのです。

在庫をすぐに確認できるのも大きな利点

これは、システムにもよりますが、通信販売化粧品の大半が、ホームページ上で在庫を確認した上で注文できます。電話をかけたら品切れだった、FAXで注文を入れたら、入荷待ちという連絡が後から入った。そんな事態がないように、自分で在庫の有無を確認した上で買い物ができる。これもまた生活者にとっては魅力的な点でしょう。

個別対応が可能な点もインターネットならではのメリットです。お客様の悩みや化粧品を使う目的、これまでに購入した商品の履歴をデータベース化し、それをもとに、新製品を案内したり、そろそろ化粧品が切れそうな頃にリピート購入を薦めるメールを出すといったプロモーションに、インターネットは活用されています。
これはまさしく、究極のワンツーワンマーケティング。もちろん、あまりにも頻繁にメールが届いたりすれば、逆に顧客離れを招いてしまいますが、上手に活用すればその効果は大きい。インターネットは、販促活動、宣伝活動にも、新商品開発のアイデアリサーチにも、インタラクティブな活用が可能なのです。

肌に使う化粧品は、商品を実際に手にし、自分の五感で確認できない通信販売というチャネルには向かない、とは以前はよく言われたものですが、そのデメリットを気にせず、抵抗なく利用する生活者は確実に増えています。

通信販売化粧品メーカーも、デメリットをできるだけなくそうと、努力を重ねてきました。小容量のサンプルから試してもらう、カタログやホームページではできるだけ具体的なイメージがわくような商品説明を示す、使用したお客様の声を紹介する。こうした努力の積み重ねが、生活者の意識の変化に繋がりました。

インターネット通販の市場規模は、トータルで1兆円を突破しています。パソコン関連商品や書籍やCD類が市場をリードしていますが、これまでインターネットには不向きとされてきた衣料品や化粧品の売り上げも着実に伸びています。

通信販売化粧品メーカーだけでなく、他のチャネルのメーカーもみなインターネットの活用には前向きです。生活者の声を探るマーケティング調査の一環として利用するメーカーも少なくありません。購入の手段としてだけでなく、プロモーションや宣伝・広告、マーケティングなど、インターネットは化粧品メーカーの企業活動全般に利用できる効果的なツールなのです。

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