スポーツニュートリション市場が拡大を続けている。市場を牽引するのはプロテインやアミノ酸といった補給型の食品だが、一方で筋力や筋量維持を目的とするライト層の増加も市場の拡大を後押しする。そうした中、新たな切り口の素材開発も進められ、その選択肢は増えつつある。ロベルテのSOD B MELORUN®(メロラン)は、過剰な運動による筋肉損傷を予防する作用のあるメロン由来の機能性素材。不足した栄養素を補う補給型と一線を画し、予防効果が科学的に確認されるなど、エビデンスも豊富なスマートに運動効果を高める素材として注目を集めている。

拡大を続けるスポーツニュートリション市場をけん引するのは、不足した栄養素を補給することで筋肉の成長を促進する素材をベースにした製品だ。例えばプロテインやアミノ酸、ビタミン類はその代表格。だが、競技志向でなく、日々の健康維持を目的とするシニアを中心としたライト層にそのすそ野が広がると、抗疲労を謳う製品も出始め、スポーツニュートリション市場はさらに活性化。多様化も進む。

イミダゾールジペプチドや乳酸菌、アスタキサンチンなどは、筋肉量の維持・強化や疲労回復を謳い、スポーツや運動の楽しさや快適さを損なうことなく継続するためのサポート素材として、一定の支持を集める。そうした潮流の中、さらに一歩踏み込んだ機能性を有する運動サポート系素材として開発されたのが、MELORUN®だ。
運動が健康維持に適していることは知られている。一方で、激しい運動は疲労を蓄積し、かえって老化を促進することにはあまり目が向けられていない。その元凶となるのが活性酸素だ。激しい運動をすると体内に大量の活性酸素が発生する。そうなると、運動は一転、体に害をもたらす活動へ豹変することになる。体内における酸化と抗酸化のバランスが乱れてしまうためだ。
こうした悪影響を予防するには、過剰な活性酸素を無害化し、酸化と抗酸化のバランスをうまく取る必要がある。体内にはそうした機能が備わっており、それを最前線で担っているのが私たち自身の身体が作り出しているSODを初めとする3つの抗酸化酵素で、一次性抗酸化物とも呼ばれている。ここで処理しきれない活性酸素は、二次性抗酸化物と呼ばれる体外から摂取したポリフェノールや、ビタミン、ミネラルなどの抗酸化物が対応する。

MELORUN®は、大量のSODを含む機能性素材で、原料は非GMOの仏カンタロープ・メロンの特定品種だ。活性酸素の無害化にSODが注目されるのは、上述のように体内の抗酸化防御システムの中でも頂点に位置する一次性抗酸化物だからだ。一方、グルタチオンやCoQ10、カロテノイド、ビタミンC,A,Eなどの二次性抗酸化物はそもそも体内で産生されず、その効率は1対1であり、すぐに活性酸素に圧倒される。一次性抗酸化物と比較するとその割合は100万分の1以下ともいわれる。

これまでに得られたエビデンスも、従来の疲労回復系の素材とは異なるアプローチによるものであり、より踏み込んだものとなっている。エキセントリック・トレーニングにおける筋肉損傷に関する実験は、その代表的なひとつだ。




実験は、エキセントリック・トレーニングを受けた群(EE群とEET群)とそうでない群(C群とCT群)でMELORUN®含有サプリメントの処方の有無を比較して行われた。その結果、含有サプリメント摂取群が処方なしの群に比べ、9%の筋肉繊維の直径増が確認された。

エキセントリック・トレーニングによる組織断裂による筋繊維症においても、MELORUN®摂取群(EET群)は処方なしの群(EE群)に比べ、38%の筋繊維症抑制を示した。筋繊維症は、筋肉の機能を損ない、筋肉をもろくする要因と考えられており、MELORUN®がその抑止に貢献したことを示す結果といえる。


速収縮するミオシン(Fast-twitch myosin)線維は解糖代謝を用いることから、短時間に素早くパワフルな収縮を行うことができる。一方で、緩徐収縮ミオシン(Slow-twitch myosin)線維は豊かなミトコンドリアのネットワークを有し、ゆっくりとしたパワフルではない収縮を可能にするが、エネルギー的にはより効率的だ。
速収縮から緩徐収縮のミオシン線維への移行は、エネルギー的により効率的な代謝を促進することから、耐久力や負荷への適合、疲労に対する抵抗力の改善につながると考えられる。
アマチュアアスリートを対象にした臨床試験でも運動の効果を促進することを示す、すぐれた結果が得られている。
30~55歳の健康な男性38名を対象に週2回、16の標準的トレーニングセッションを行い、それぞれのセッション間に2~3日の休息日を設け、8週間に渡りMELORUN®を毎日摂取。疲労感の変化や血液検査等を行った。


その結果、MELORUN®摂取群は、処方なし群が低下したのに対し、マグネシウムレベルを維持した。マグネシウムレベルの低下は筋肉・神経的に全身の疲労と筋肉の緊張状態を示すものであり、MELORUN®がそれらの抑止に貢献したと考えられる。

他にも、アスリートを対象にした調査において、精神状態とスポーツ特有のストレスに有益であることや、サプリメントとしての効果に対する満足度の高さなどが実証されている。
運動によってもたらされる健康効果をより高めるためには、筋肉の過度の損傷を抑え、回復力を高めるなどで疲労を軽減することが重要になる。ハードなトレーニングが筋肉にもたらす効果は大きいが、代償もそれだけ大きい。だからこそ、活性酸素の大量発生をコントロールし、体を酸化させない――。それが心身にストレスフリーなトレーニングにつながり、好循環をもたらす。これまでの対症療法的な素材とは一線を画すMELORUN®は、ある意味で原因療法的である。スポーツ系機能性原料としてはこれまでにないタイプであり、今後の広がりが注目される。







スポーツ・サプリメントはその消費者の数においても、カテゴリ―においても拡張し続けている。




健康効果
・軽度な運動にも強度な運動にも効果を発揮


新たな切り口のスポーツ系の機能性原料であるMELORUN®は、世界アンチドーピング機関(WADA)が2021年用に改定したリストに規定されているドーピング物質を含んでいないことが認められている。昨今は、サプリメントにおいてもドーピングへの対応は厳しく、そうした面でも同原料は先端を走っている。


MELORUN®が大量に活用されている現場の一つが競馬場である。競馬大国フランスはすぐれたサラブレットを産出しているが、そうした馬の脚を筋損傷から守るためにMELORUN®が餌に混ぜて与えられている。というのも、ある試験で標準的な運動をした16頭の競走馬の炎症と酸化状態、並びに血漿と滑液中の軟骨と筋肉の完全性のバイオマーカーに対するMELORUN®の効果を評価した結果、MELORUN®の全身性の炎症に対するポジティブな効果が明らかになったからだ。競走馬の集中トレーニングに伴う抗酸化防衛力の減少をSODの摂取が予防していることが実証されたことから、競馬大国フランスを陰で支えるのがMELORUN®。そう言っても過言ではないかもしれない…。


世界のトップアスリートから信頼される医師、マーク・サラミト氏はMELORUN®を評し「わずか2週間で効果を実感でき、2か月間の残留効果がある」として、他の抗酸化物に比べ、圧倒的に優れているとそのポテンシャルを絶賛している。

エキセントリック・トレーニングは、筋肉が耐える力を利用した効率的な筋力トレーニングで、例えば、ダンベルをおろしながら腕を伸ばすというものがある。その際、筋繊維が長くなり、その損傷リスクが高くなるといわれる。実験ではマウスを使い、その軽減効果を調べている。
KRL:Kit Radicaux Libres
抗酸化防衛力の全体的な能力を測定する生物学的テスト。
抗酸化防衛の全体的な能力は、対照に対して、溶血(赤血球の破壊)に対する抵抗時間の上昇により決まる。
CRP:C-リアクディブ・プロテイン
体内に炎症が起きたり、組織の一部が壊れたりした場合、血液中に現れる蛋白質の一種。


株式会社ロベルテ
≪事業内容≫
フランス本社からの香料、及び原料の輸入販売
≪所在地≫
〒103-0002
東京都中央区日本橋馬喰町
2-7-13 ミリナービル
TEL : 03-3666-1241
FAX : 03-3666-1242
https://www.robertet.com/



スポーツは、肉体と精神に有益ですが、時として、例えば、長時間の激しい運動や、準備不足の運動は有害な作用をもたらすことがあります。中でも、酸化ストレスは、局部・全身への両方のストレスを招く原因になり、組織の損傷や、適応力の低下、トレーニング効果の減少を生んでしまうことがあります。
私たちの身体が持っている抗酸化防御力の誘導を促し、酸化ストレスとそれに伴う損傷を防ぎ、身体的・精神的な健康を改善することが実証されています。

有効成分の前臨床試験及び臨床試験を担当。
ボルドー大学で、栄養学・健康学の修士号を取得。グランゼコールに匹敵するAgroCampus Ouest(アグロキャンパスウエスト) で、食品科学、イノベーション&マーケティングの博士号を取得。趣味は、スポーツ栄養学とアウトドアスポーツ。
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