注目の素材(原料)ルテインの市場動向、取り扱い企業を紹介

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注目の原料 ルテイン

ルテイン市場が好調に推移している。失明の原因ともなる加齢性黄班変性症の有効成分として医学会などでも認知されていることに加え、アイケア素材としての知名度が高まったことなどがその背景にある。研究も進み、最近では肌への有効性が認められるなど、今後ますます有望なルテイン市場を徹底リポートする。

ルテインとは?

ルテインはマリーゴールドを原料とする▲マリーゴールド

ルテインはカロテノイドの一種で、植物や野菜の色素成分であり、抗酸化物質として作用する。生体内にも存在し、眼、血清、皮膚、子宮頸部および乳房に多いことが知られている。生体内では合成されず、食事もしくはサプリメントから毎日摂取する必要がある。

失明にもつながるといわれる加齢黄班変性症は、年齢とともに黄班部のルテインが減少することで罹患率が高まるといわれている。有効性が得られる1日あたりの摂取量は、1日6mgから10mgが目安とされる。原料となるマリーゴールドは中国、インド、ペルーが3大産地。

ルテインの企業動向

バイオアクティブジャパンはインド工場からのオーダーメイド直送体制で、良質・リーズナブルな「バイオルテイン」を供給する。農薬についてのトレースは、栽培農家および周辺農家まで把握し、全ロットをインドで分析、さらに日本でも残留農薬のチェックを行う。独自の方法でエタノール抽出し、5〜40%までの濃度で、フリー、エステル両タイプを供給する。飲料用に水分散性ルテインも開発した。

協和発酵は、マリーゴールド由来のエステル体ルテインを20%(フリー体換算)含有する「ルテイン20」、エステル体ルテインを3.5±0.5%(フリー体換算)含有する「水溶性ルテイン3.5」を販売する。「水溶性ルテイン3.5」は、アルミ包材に入れ、遮光下で20℃、あるいは40℃で3ヶ月保存した保存安定性試験、アルミ包材で120〜160℃で30分間加熱処理を行う加熱安定性試験のいずれでも安定した結果を示しており、様々な水系食品への利用が期待できる。

トレードピアは、マリーゴールド抽出物のフリー体ルテイン「Lutein Oil 20%Plus」、「Lutein Beadlets 25% Plus」を取り扱う。Oil25%製品の構成成分はルテインOil20%、ゼアキサンチン2%、紅花オイル78%。ビードレットは、マリーゴールドの花から採取した遊離ルテインとゼアキサンチンの100%天然濃縮物。ケミン・ジャパンの「FloraGLO®ルテイン」は、特許製法により高純度。製造工程もHACCP、GMPを満たすのはもちろん、ISO9001:2000を取得し、さらに2001年にはGRAS認定されている。技術的、科学的サポートを行う専門チームがあり、顧客支援サービスも充実している。

ルテインの研究動向

加齢黄班変性(AMD)の見え方▲加齢黄班変性(AMD)の見え方

アイケア素材として、関連の研究が精力的に行われている。加齢黄班変性(AMD)については、フロリダ国際大学の研究グループにより、6ヶ月にわたる調査が行われ、被験者全員がルテインのサプリメントに反応し、血清中のルテイン量が130%に上昇。黄班色素濃度もほとんどの被験者で平均14%の増加が確認された。

45歳から71歳の女性を対象とした12年間の疫学調査ではルテインとゼアキサンチン摂取により白内障のリスクが低下することが報告されている。また、25歳から50歳の女性被験者120人でFloraGLO®ルテインを経口投与、あるいは局所塗布のいずれかまたは併用投与し、皮膚の健康に関する5つのパラメータについて評価した実験では、皮膚の水分量、脂質量および弾力性を増すとともに、早期老化の兆候を最小限に減少させるなどが認められている。

最新ルテインの研究

最新ルテインの研究

萎縮型加齢黄班変性患者90人(男性86人、女性4人、平均年齢約75歳)を対象に、ルテイン単独(FloraGLO®Rルテイン10mg/日)、ルテイン併用(FloraGLO®Rルテイン10mg、抗酸化物質、ビタミンおよびミネラル等の各種成分を含むサプリメント)、またはプラセボを12ヶ月間摂取させた。その結果、ルテイン摂取により黄班色素光学密度(MPOD)が向上し、グレア回復機能、コントラスト感度、および視力が改善。

また、ルテイン単独群では変視症および中心暗点の有意な改善も認められた(図A)。さらにその後ルテインがMPODに及ぼす効果について追加解析が行われ、ルテイン摂取に経時的にMPODが増加すること、その増加速度はプラセボ群と比較してルテインを摂取した両群(ルテイン単独、ルテイン併用群)で有意に大きいことが明らかになった(図B)。

データ提供=FloraGLO®ルテインシンポジウム講演録

主なルテイン扱い企業

企業名 動 向
ケミン・ジャパン 安心・安全・高品質の「FloraGLO®」ブランドで市場牽引
協和発酵 ルテイン20」、「水溶性ルテイン3.5」で多様なニーズに対応
トレードピア マリーゴールド抽出物の「Lutein Oil 20%Plus」、「Lutein Beadlets 25% Plus」
コグニスジャパン ゼアキサンチン高含有のルテイン製剤「スーパーXangold 15%オイル」の供給開始
バイオアクティブズジャパン インド直送高品質・リーズナブルな「バイオルテイン
オムニカ エビデンス情報、特許番号を取得。
マリーゴールド花から抽出されるキサントフィル色素「Hi-Fil20®」
Special Interview
ケミン・ジャパン(株) 栄養部門 国際事業開発部長 橋本 正史 氏にルテイン市場と販売戦略を聞く

ルテイン市場と販売戦略を聞く

ケミン・ジャパン(株) 栄養部門
国際事業開発部長
橋本 正史
――潜在患者数が数百万人とも言われる加齢黄班変性症に有効な成分であることなどで昨今、認知度の向上とともにニーズも増加を続けていると聞きます。

弊社は、2001年9月より米国ケミンフーズ社のアジア太平洋地域担当のルテインの知識普及活動を開始いたしました。考え方としてはただ単に「ルテインがいいです」というイメージ面をアピールするのではなく専門家の方々によりよく知っていただけるよう展開してまいりました。学会活動などを通じ徐々に理解していただけるようになり、昨年末の眼科医の意識調査ではルテインの認知度が8割近いことが分かりました。そういったことも手伝ってか、ここ数年は年々2割近いペースで扱い量が増えております。

ルテインとゼアキサンチン
――アイケア素材としてはブルーベリーがメジャーでしたが、いまでは対等以上といえるのではないでしょうか。

2001年当初は目の健康にいいといえばブルーベリーでした。ルテインは片隅に追いやれていました(笑)。おかげさまでは最近では、副素材としてだけでなく主素材として、使っていただくことも増えてきました。加齢黄班変性症についていえば、症状としては出てこない初期の段階でルテインが有効である、ということを眼科の先生が認識してくださり、そういった場面での提案もしていただいていると聞きます。そうはいてってもブルーベリーはいまもアイケアの優良素材としてしっかり根付いており、いい形でともに市場拡大に貢献できればと思っております。

――当初から地に足のついた知識普及活動をしてきたことが実を結んだ格好ですね。

実はこれまでにテレビなどで取り上げさせて欲しいというオファーをいただいてはいたのですが、丁重にお断りしてきました。長期的にじっくりと育てたい思いがあり、正確に情報発信をすることにこだわりたかったので。

――認知度も上がり、医療費抑制の方針もあり、ルテイン市場は今後ますます有望です。

ルテインの原料のマリーゴールド畑
▲マリーゴールド畑
お客様が商品を売りやすいようサポートするのが我々の使命です。これからもそれを徹底していく方針に変わりはありません。目に関する知識普及についてはある程度の段階に来たと思っております。次の段階として考えているのは、肌への有効性についての知識普及です。目で行ったノウハウを活用し、より幅広い層の方へルテインを使っていただけるよう、尽力したいと考えています。目に関しては今後グレアという新しい概念の知識普及を進めていきたいと思っております。

――ルテインの国内市場については、現在のどのような状況でしょうか。

何年か前に500億から600億といわれていまして、その後も年々増加しています。今年業務提携させていただいたDNP社と併せますとシェアでいいますとPOSデータなどから算出した数字では約80%になると思います。Floraglo®のロゴを使っていただいてるお客様も当初10社だったのが、現在は200社近くになっております。

――アジアマーケットについてははどうでしょうか。

拡大傾向にあります。特に韓国、台湾が好調です。アジア市場の傾向として、日本で根付くとほかのアジア諸国でも普及しやすいという面があります。ですので、今後アジア市場をさらに拡大する上でも日本市場をより戦略的にしっかりと固めたいと思っています。

写真提供=ケミン・ジャパン
2008.8.6 update

フリー体とエステル体

ルテインを供給するサプライヤーにはフリー体のみを扱う企業、エステル体、フリー体の両方扱う企業、エステル体を推奨する企業がある。両者の違いはなにか。ポイントとなるのは吸収率。エステル体による動物実験で血清ルテイン濃度を調べたものでは、エステル体がフリー体より吸収率が高いというデータがある。一方でルテインに関する多くの有用データがフリー体のルテインを使用したものである、という事実もある。

黄班変性症

日本人の失明原因として近年急増中の眼の疾患。光による酸化ストレスが主要因のひとつと考えられる。加齢とともに減少する網膜の黄班部のルテインが減少することで罹患率が高まるといわれる。

予防法として、網膜の酸化抑制にルテインの摂取、可視光線回避のためのサングラス着用、血流促進のためにタバコを控える、などがいわれている。

黄班変性症は日本人の失明原因として近年急増中の眼の疾患

ルテイン関連商品
売れ筋ランキング

ケンコーコムが発表した2008年6月度ルテイン関連商品売れ筋ランキング。

順位 商品名(メーカー名)
1位 アクティオ ブルーベリー& ルテイン (アサヒフードアンドヘルスケア)
2位 ルテイン&カシス (日本製粉)
3位 ブルーベリーソフトカプセル (井藤漢方製薬)
※2008年6月1日〜2008年6月30日、ケンコーコム調べ(売上個数、代金、伸び率などを基に独自集計)

グレア

夜間の運転中に対向車のヘッドライトにより運転手が歩行者を見損なうことがある。

グレアとは、このようにものの見えづらさを生じさせる「まぶしさ」のことをいう。周囲の暗さなど総合的な環境と個々の生理的状態で決まる。

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