乳酸菌原料特集。整腸イメージから健康にいい、のイメージ定着し、伸張続ける有望市場をリポート

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注目の原料 乳酸菌

「おなかにやさしい」から「体にやさしい」へ――。乳酸菌市場の好調が続いている。背景には研究データの蓄積と各社の積極展開がある。さらに腸内環境の改善が、健康にさまざまな効能をもたらすことが一般にも浸透し始めたことが大きな要因といえる。花粉症、美肌、血圧降下、抗アレルギー、コレステロール低下…近年、腸内に作用する乳酸菌は、消費者へも健康全般に有効な素材として着実に認知されつつある。昔からの健康商材の定番でもある「乳酸菌」の最新動向をさまざまな角度からリポートする。

乳酸菌の市場動向

ヨーグルト

乳酸菌市場は、長年健康商材として定着している安心感・信頼感に加え、腸内環境の改善が健康全般に有用、との認識が高まるとともに伸張を続けている。

市場の拡大と並行し、研究も進み、整腸以外の訴求商品も増加。花粉症、美肌、免疫増強、血圧低下など、多様な機能性が打ち出され、乳酸菌=整腸から乳酸菌=健康全般にいいもの、のイメージが定着しつつある。

飲料、ヨーグルトなどを中心に広まったことで消費者に身近な存在として定着したが、近年はタブレット、錠剤、粉末タイプ…などその形態は多様化しており、「継続のしやすさ」「おいしさ」を2大テーマとし、メーカーの開発競争が展開される。食品以外では、化粧品に使用するメーカーもある。

乳酸菌の研究動向

アトピー性皮膚炎など確実に発展

昔から健康商材として注目されてきた乳酸菌は研究も進み、多様な学術リポートが発表されている。発酵乳のカルピス酸乳の機能の中から血圧降下作用に着目し、研究を進め製品化された食品「カルピス酸乳/アミールS」。

その有効成分の「ラクトトリペプチド(LTP)」は、血管年齢改善に有用である、など多くの学術発表が行われている。「L-92乳酸菌」も抗アレルギー、アトピー性皮膚炎に関する多く学術報告がなされる。森永乳業のビフィズス菌BB536は、ヒトによる臨床試験での整腸作用のほか、感染防御、アレルギー症状緩和、コレステロール低下作用などの効果が実証される。ヤクルトの乳酸菌シロタ株は免疫調整作用など豊富な研究が報告される。

キリンホールディングスが小岩井乳業と共同開発した乳酸菌KW3110株は、アトピー性皮膚炎、花粉症など、多くの研究レポートが発表されている。カゴメの植物性乳酸菌・ラブレ菌は、ルイ・パストゥール医学研究センターより免疫賦活作用などが報告される。明治乳業のLG21乳酸菌ではピロリ菌の活動を抑制する、という研究報告がある。

収縮期血圧(最大血圧)、抗張期血圧(最小血圧)の変化

収縮期血圧(最大血圧)、抗張期血圧(最小血圧)の変化

※対象者(軽症及び中等症高血圧で、内服薬の定期的投与は受けていない方)の実験前の血圧を基準値0とした比較数値資料

血圧が下がるしくみ

血圧が下がるしくみ
データ提供=カルピス

乳酸菌の企業動向

乳酸菌飲料市場で過半数のシェアを占めるヤクルトは、主力のヤクルトを中心に市場を牽引。ヤクルトシリーズでは、数量ベースで前年比106.6%(2007年4月〜12月累計)で堅調に推移する。乳酸菌発酵技術を活用した化粧品部門も今春、湘南化粧品工場で工場見学を開始するなど今後、PRと販売強化を図る。カルピスは、定番商品となったトクホ商品「アミールS」の来期目標を前年比107%(本数換算で18,200千本)に掲げ、メタボ健診需要も見据え拡販する。L-92乳酸菌を含有する「インターバランス L-92」シリーズも花粉症シーズンの犁╂瓮皀劉瓩離ぅ瓠璽犬らの脱皮を図り、幅広い層への拡販を狙う。

森永乳業「ビヒダスヨーグルト」シリーズ▲ 森永乳業「ビヒダスヨーグルト」シリーズ

植物性乳酸菌のラブレ菌で市場を切り開いたカゴメは「腸からはじまる美と健康」をテーマにラブレユーザーの育成・拡大を図り、好調なドリンクタイプに続き、ヨーグルトタイプのさらなる拡販を狙う。キリンと小岩井乳業が共同開発したKW乳酸菌を含有する「ノアレ」シリーズを販売するキリンヤクルトネクストステージは、ドリンクタイプを新発売するなどそのラインナップを強化。ドラッグストアにて乳酸菌サプリメント売り上げナンバーワンブランド(※)の同シリーズのさらなる販売拡大を推し進める。

森永乳業の「ビヒダスプレーンヨーグルト」は発売30周年を迎え、シリーズを全面刷新し、商品ラインナップも11品に拡充。2008年度の売り上げ250億円を見込む。12年ぶりにテレビCFを復活させ、メモリアルイヤーの躍進を狙う。

※2006年1月〜2006年12月の全国の薬局・薬店の乳酸菌・ビフィズス菌食品 〔錠剤、粉状、粒状、エキス剤(飲料・ヨーグルトは除く)〕の販売金額・個数における『ノアレ』ブランドトータル。(メーカー調べ)

乳酸菌 扱い企業

企業名 動 向
ヤクルト 乳酸菌飲料トップとして市場を牽引。はっ酵エキス配合化粧品も積極展開
カルピス 特定健診にらみ「アミールS」のさらなる拡販推し進める
カゴメ 植物性乳酸菌の普及拡大で新たな市場を創造
キリンヤクルトネクストステージ ドラッグストア売り上げナンバーワンのノアレシリーズ拡充でブランド力を強化
明治乳業 伸張続けるヨーグルト市場を豊富な商品群で牽引する
森永乳業 30周年の「ビヒダス」ヨーグルトシリーズの全面刷新で躍進図る

プロバイオティクスとバイオジェニック

プロバイオティクスとバイオジェニック
Special Interview
乳酸菌商品の展開と展望について

乳酸菌商品の展開と展望について

カルピス(株) 健康・機能性食品事業部
主任 樋口 敏将
―乳酸菌市場は、機能性の多様化などが進み、拡充を続けています。

カルピスでは1982年にカルピス酸乳の血圧効果作用を発見。ビジネスチャンスを模索する中で、1992年に「ラクトトリペプチド(LTP)」が関与することを突き止めました。そして1997年7月に血圧対応のトクホ食品の先駆けとして「アミールS」を発売。以来、現在までご愛顧いただいております。
また、2002年にはL-92乳酸菌の花粉アレルギー症状緩和効果を臨試験で証明し、翌2003年に「インターバランスL-92」 を発売しました。2006年には乳酸菌の花粉症の有効性を確認しました。

─いまでは健康全般によい、との認識が定着しつつありますが、カルピスは乳酸菌の新たな可能性を切り開いたパイオニアですね。
アミールS▲「アミールS」

「アミールS」、「インターバランスL-92」ともに早くから乳酸菌の新しい可能性を追求した商品として、消費者に評価していただいていると自負しております。それぞれラインナップも拡充し、より消費者の皆様に安心してお楽しみいただける商品として充実させていきたく思っております。

─今後、どのような展開をお考えでしょうか。

「アミールS」「アミールS/毎朝野菜」については4月中旬にパッケージをリニューアルするほか、専用WEBサイトの内容を充実させ、コアターゲットに向け、特定健診などと絡めながら、血圧についてのトピックを中心にさまざまな情報を随時発信していきたいと考えています。2008年度は、1820万本を目標とし、さらなる拡販を図りたいと思います。

インターバランスL-92▲「インターバランスL-92」

「インターバランスL-92」については、販売数を伸ばすこと以上に、「 L-92乳酸菌」の機能を中心に訴求していきたいですね。花粉症のイメージからアレルギー全般に対応できるというイメージを強めていきたいと思っています。そのために、L-92乳酸菌について学会発表などの情報を随時発信するなどしていきたい。また、商品の特性上、ネットでの販売を有効に活用すべく、リニューアルなどにも着手する予定です。

─機能性食品素材の「アミールペプチド」と「L-92乳酸菌」についてはどうでしょうか。

4月より機能性の素材部門と製品部門が一緒になりますので、より戦略的に供給拡大を図りたいと考えています。機能性成分である「ラクトトリペプチド(LTP)」については昨年、血管年齢を改善する研究データが得られました。味噌メーカーから機能性味噌も開発されました。時間はかかるでしょうが、特定健診をにらみながら食材にいかに組み入れていくか、という点などを視野に入れ、拡販を図っていきたいと思っています。

2008.3.31 update

花粉関連売れ筋ランキング

ケンコーコムが発表した2008年花粉関連売れ筋成分TOP10で乳酸菌は2位にランクイン(表参照)。

1位のマスクを筆頭に鼻洗浄機、花粉用めがねなど、花粉に触れないための防御商品が支持を集める中で、花粉対策商品としての乳酸菌の認知度の高さが証明される結果となった。

なお、健康食品関連では、べにふうき茶、甜茶などがトップ10入りした。

■2008年花粉関連売れ筋ランキング

順位 商品
1位 マスク
2位 乳酸菌
3位 鼻洗浄器
4位 べにふうき茶
(紅富貴茶)
5位 花粉用メガネ
6位 鼻腔クリーム
7位 甜茶(てんちゃ)
8位 青ミカン(青みかん)
9位 エキナセア第
10位 シジュウム茶
※2008年1月1日〜2008年2月29日、ケンコーコム調べ(売上個数、代金、伸び率などを基に独自集計)

■乳酸菌売れ筋ランキング

順位 商品名(メーカー名)
1位 インターバランス L-92 アレルケア 60粒入り (カルピス)
2位 キリン ノアレ(カプセル)30カプセル(キリンヤクルト ネクストステージ)
3位 キリン ノアレ(タブレット)1.25g×30粒(キリンヤクルト ネクストステージ)
※2008年2月1日〜2008年2月29日、ケンコーコム調べ(売上個数、代金、伸び率などを基に独自集計)

乳酸菌トクホ

日本健康栄養協会は2007年のトクホ推定市場規模を前回調査時(2005年)比7・9%の増の6798億円と発表した。

そうした中で整腸関連の乳酸菌は、3249.3億円で前回調査時比92.4% となった。ブームが落ち着いたことに加え、訴求ポイントが多様化したことなどが要因として考えられる。

乳酸菌シロタ株が400億個入った宅配専門商品のヤクルト400、BB536を含有する森永乳業のビヒダスプレーンヨーグルトなどがある。

ヤクルト「ヤクルト400」
▲ヤクルト「ヤクルト400」
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