この人に聞く 健康・美容業界のキーマン エタニティユース株式会社 福田 啓子

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出口の見えない不況が続く。健康美容業界も例外でなく、その余波が吹き付ける。そうした中、業界に新風を吹き込む" 経営者"が現れた。現役東大生にしてモデルもこなす、エタニティユース(株)社長の福田啓子さんだ。学業とモデル業だけでも大変なはずだが、"3足のわらじ"で、会社社長として、閉塞感漂うサプリメント業界を奮闘する。一体、どんな思いで、業界への参入を決めたのか。その胸の内を聞いた。

現役東大生モデルでサプリメント会社社長の戦略とは 

私がサプリメント会社の社長になった理由

――現役の東大生にしてモデル。そしてサプリメント会社の社長。この業界への参入を決めた理由はなんでしょうか。

福田啓子さん写真

現在は知的財産をメーンに勉強していますが、もともとは老化の研究に取り組んでいました。テーマは「どうすれば人類の老化を防げるのか」です。そうした中で、老化防止でなにか社会貢献できないものかと思い至りました。はじめは医学の方面で考えましたが、それでは世に形として出すまでに莫大なお金と時間がかかります。そこで、既存の素材でもクスリと同じように効果が期待できるものもたくさんありますので、そうしたモノを活用したサプリメントを作りだすことで目的を達成しようと、思ったのです。

――そうした経緯での参入ということで製造するサプリメントは、エビデンスの有無を非常に重視するそうですね。

 

いま世に出回っているサプリメントは、すばらしいものもありますが、一方でエビデンスがなく、あっても試験管レベルのものをあたかもすごいもののようにみせる粗悪品も多くあります。目先のことだけ考えれば、それでも売れるならば、販売する側としてつい手を出すのもわかなくもありません。でも、それではサプリメントのイメージが悪くなるばかりで業界にとって何のプラスにもなりません。ですから、力を持つ素材、しかも科学的根拠のしっかりとした素材のみをピックアップした製品作りを心掛けるようにしています。

エビデンス最優先の“ホンモノ”を徹底追及

福田啓子さん写真――徹底しているんですね。となりま
すと製造のプロセスでも「論文ありき」
ということなのでしょうか。

そうです。まず多くの論文に目を通し、そこから使えそうな素材をリストアップします。その上で、アンチエイジングという観点から、そのメカニズムが、しっかりしているものなのかを見極め、あとはその素材をメーンに、相乗効果のある素材などを組み合わせ、サプリメントとしての最終形を模索していくという流れです。

――現在の市場は、こういう時世でもあり、できるだけリスクを少なく、つまりそれなりに知名度のある素材を活用し、着実に売り上げが見込める製品をつくる傾向にあります。「論文ありき」では、いい製品ができこそすれ、マーケティング的には厳しい面もあるかと思います。

おっしゃるとおりだと思います。ただ、私自身、一消費者の立場で考えた時に本当にいい製品、欲しい製品が少ないと感じています。一方でサプリメントへの期待感は持っています。ですからいい製品をだしていくことが、必ず認知度の向上やひいては売り上げなどにつながってくると確信しています。もちろん、薬事法や広告表現の部分で健康食品には多くの制約があることは認識しています。だからといって、安易に認知度のある素材を使った製品づくりに走るようではこの業界に未来はないと感じています。ですから、地道な取り組みになるかもしれませんが、その辺りの方向性はぶらさないようにやっていくつもりです。


目先の売り上げに走るようでは健康食品業界には未来はない

――素晴らしい志だと思います。貴社ではその“難題”にどう取り組んでいくのでしょうか。

福田啓子さん写真製品のよさをアピールすることは、確かに難しい状況にあります。ただ、私自身がこれまで勉強してきた老化についてのさまざまな情報を提供していくことは可能です。インターネットやセミナーのような形で、私が発信源となって、老化研究の現状や最前線の情報をできるだけたくさん発信していきたいと思っています。そうした中で、クスリ以外にもさまざまな老化防止へのアプローチがあることなどを知っていただき、そして関心を持っていただくことが、ファーストステップになると考えます。また、製品の開発・研究、そして販売以外にも当社ではアンチエイジングに携わる企業のコンサルティング業務の代行も行っています。アンチエイジングの分野に精通した専門家の紹介などもいたしますので、そうしたことを通じて“ホンモノ”を拡げていければと思っております。私自身が、モデル業もやっているという部分では、自らがより美しくなり、そして美しくあり続けることで、少しでも注目していただき、アンチエイジングについての関心を高めていただく一助にできればとも思っております。

福田啓子さん写真

――先ごろ発売された第一弾のサプリメント「AAメイラード」には、そういったことがいろいろと反映されているわけですね。

老化を引き起こす原因がさまざまある中で、いま、メイラード反応が重要な役割を果たしていることが示唆され、注目を集めています。メイラード反応というのは、たんぱく質と糖が反応することにより、人の体の主な構成成分であるタンパク質同士が架橋し、不必要につながってしまう反応です。皮膚や血管に多く存在するコラーゲン同士が架橋してしまうと、見た目に重要な皮膚の老化や寿命に関わる血管の老化を引き起こすことも報告されています。「AAメイラード」にはそのメイラード反応を抑制することが論文で報告されている素材をメーンに、相性を考えた素材を組み合わせています。その上で、どんなにいい製品でも続けなければ効果は期待できませんので、面白さや楽しさ、手軽さを盛り込んでいます。水なしで簡単に食べられるグミタイプにし、お菓子感覚で楽しんでいただけるようあえて甘さも強めに設定しました。モニター試験では7割以上が「今後も続けてみたい」と回答しています。もちろん私も、愛用していますが、すごく調子がいいですね。

 

会社は4年に一度しか年をとらない“アンチエイジング企業”

――では最後に健康美容業界でやっていくにあたっての今後の展望などをお聞かせ下さい。

福田啓子さん写真

当社は“人類をいつまでも若く健康に”という目的のもと、うるう年の2008年2月29日に設立しました。4年に一度しか年をとらない会社という意味を込めています。海外の論文では人類は1000歳まで生きられるというものも発表されています。長寿についての研究はかなり進んできています。そうした成果の一端を少しでも汲み取り、製品づくりにフィードバックし、人類古来からの夢である「いつまでも若く」いられることを追求していきたいですね。アンチエイジングを謳った製品は数多く出回っていますが、そのほとんどは気休め程度であったり、見た目を取り繕ったものに過ぎません。ですから、繰り返しになりますが、エビデンスを重視した“ホンモノ”づくりにこだわり、真の美容と健康の時代が到来する日を願って、一歩一歩着実に歩んでいきたいと思っています。

プロフィール

エタニティユース株式会社
代表取締役社長
福田 啓子 (ふくだ けいこ)

プロフィール

神奈川生まれ。東京大学新領域創成科学研究科在学中。研究を続ける老化防止での社会貢献を具現化すべく、2008年2月29日のうるう年に学生仲間とエタニティユース株式会社を創業。代表取締役に就任する。現役学生・社長業のかたわら、全東京モデル協会所属モデルとしても活躍し、全東京写真連盟2007年度のミスフォトジェニックにも輝く。学業と並行し、アンチエイジング研究をライフワークとし、自らの美を磨くことも徹底する。特に紫外線対策は徹底しており、新築した自宅は、UV対策万全の“アンチエイジングハウス”という。

会社概要
エタニティユース株式会社ホームページ

【エタニティユース株式会社】

URL
http://eternity-youth.jp/

4年に一度しか年をとならない意味を込め、2008年2月29日に設立。資本金150万円。事業内容は、アンチエイジング商品の研究開発、アンチエイジング商品の販売、アンチエイジング企業へのコンサルティング、アンチエイジング企業の業務代行。2009年6月には自社サプリメント第一弾として「AAメイラード」を発売した。

研究シーズ
メイラード反応
タンパク質と糖が反応することにより、ヒトの体の主な構成成分であるタンパク質同士が架橋して不必要につながってしまう。この反応をメイラード反応という。皮膚や血管に多く存在するコラーゲン同士が架橋すると、見た目に重要な皮膚の老化や寿命に関わる血管の老化を引き起こすことも報告されている。
メイラード反応と老化の仕組み図
AAメイラード
抗メイラード反応が期待される、カモミール・ドクダミ・セイヨウサンザシ・ブドウ葉を組み合わせた「混合ハーブエキス」をメーンにスターフルーツ葉エキス、アセロラパウダーを組み合わせた、エビデンス重視の素材を厳選したサプリメント。グミのようなプニュッとした食感で、噛むと中からトロっとエキスが口に広がる。コーヒー味で食べやすく、おやつ感覚で摂取できる。
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