漬物由来の高機能性乳酸菌『ストレス』+『睡眠』でも新知見 「植物性ナノ型乳酸菌SNK®」/株式会社IHM

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漬物由来の高機能性乳酸菌『ストレス』+『睡眠』でも新知見 「植物性ナノ型乳酸菌SNK®」

IHMの植物性ナノ型乳酸菌SNK®は特許製法により分散性を向上することで、吸収力にすぐれ、数々の機能性が確認されている。そうした中、新たに「睡眠」、そしてすでに機能性表示食品として受理されている「ストレス」に関するデータが取得された。競合ひしめく中で存在感を示す同原料はなぜ、注目され続けるのか。その魅力にせまる。

“すんき漬け”由来の乳酸菌

長野県の木曽地方で食されている“すんき漬け”

健康長寿イメージの強い長野県。健康寿命は令和5年においても男女ともに1位を記録している(国民健康保険中央会ホームページより)。その長野県の木曽地方で食されているのが“すんき漬け”という赤かぶ菜を使った、全国でも珍しい無塩の漬物である。すんき漬けの歴史は古く、400年以上前から作られている。長野県の「味の文化財」にも認定されている。

この木曽地方は長野県全域と比較して、アレルギー罹患率が約3分の1程度であることが疫学予備調査で分かっており、その一因としてすんき漬けが挙げられている。大学や研究機関でもその有効性が盛んに研究され、いくつか乳酸菌が含まれていることがあきらかとなった。

植物性ナノ型乳酸菌SNK(以下、SNK)はすんき漬けに含まれる乳酸菌の中で最もアレルギー活性が高かった菌株を抽出、培養して原料化をおこなった乳酸菌である。そのため、免疫バランスを整える作用に優れている。また、近年は腸の環境が免疫系を介して脳と連動しているという“脳腸相関”という考え方か提唱されている中で、SNKにも関連するエビデンスがあることが明らかとなってきた。ここでは、その中で睡眠とストレスを中心にエビデンスを紹介していく。

植物性ナノ型乳酸菌SNKの菌種、菌数、原産地をまとめた表

※分散性に優れた付加価値の高い乳酸菌体のため、測定できる機関が限られている。

植物性ナノ型乳酸菌SNK®の特徴

【伝統的な発酵食品“すんき漬け”由来】
長年地域で食されてきた食品から分離された最も免疫活性の高い乳酸菌を使用している。
【高菌数摂取が可能】
少量(1gあたり)で2兆個以上という非常に多くの菌数を摂取することができる。
【良好なサイトカイン産生能バランス】
特に免疫活性の代表的なサイトカインであるIL-12の産生において、分散処理を施すことで2倍以上の向上が確認されている。
【高い安定性】
殺菌乳酸菌であるため、胃酸や熱に対する安定性が高く、幅広い用途での使用が可能。
分散処理前後でのIL-12活性比較

分散化にこだわったナノ型乳酸菌

SNKは、その免疫活性を最大限に活用するため、特許製法で分散化処理を行っている。

乳酸菌を培養後、加熱殺菌し、乳酸菌だけを濃縮した後に粉体化すると高濃度の乳酸菌粉末が生成される。しかし、そのままでは乳酸菌の菌体同士が凝集してしまう。大きな塊となってしまうと、胃液や腸液でも分解されることはないため、大きな菌の塊は粘液の網目構造をすり抜けられず、腸管を単に通過するだけで本来の乳酸菌の効果も低減してしまう。

「ナノ型乳酸菌」は、粉体化の際に特許技術の分散処理により、菌の塊ができることなく乳酸菌体が生菌のように1個1個バラバラで存在することを可能にした加熱菌体である。菌体の粒度は最頻値が1μm未満となっており、腸管パイエル板からの取り込み効率が高く、免疫系を活性化する。

分散処理前後のSNKの顕微鏡観察画像

実際に、分散処理を施していない殺菌乳酸菌体と分散処理を実施した殺菌乳酸菌体をマウスに摂取させると、分散処理をした乳酸菌は小腸のパイエル板内に取り込まれていることが確認できる(動画参照)。

乳酸菌は、小腸のパイエル板に取り込まれた後、その下層に待機する樹状細胞やマクロファージに貪食されることで、これらの細胞が産生するサイトカインが免疫反応のトリガーとなる。分散処理を施すことで吸収効率が高まり、生体利用率が上がることが明らかとなった。

このように、近年では乳酸菌の生死に関わらず全身免疫に働きかけることが明らかとなっている。その中で、ナノ型乳酸菌は分散処理を施すことで次の2つの製法特許を取得している。また、免疫応答性だけにとどまらず、整腸作用、あるいはストレス、睡眠、肌などの様々な作用を及ぼすことが分かってきており、幅広い分野で研究が進められている。

特許番号と名称の表

機能性で豊富なエビデンス

乳酸菌として高いポテンシャルを示すSNKは、多岐にわたる機能性について豊富なエビデンスを蓄積している。

<免疫調整作用>
IL-12活性の向上、NK細胞活性化、Th17細胞産生抑制による腸管バリア保護(炎症軽減)、インフルエンザ感染防御作用などが確認されている。
<タンパク質吸収促進・骨代謝改善作用>
高齢マウスを用いた試験では、小腸粘膜のタンパク質消化酵素アミノペプチダーゼN(APN)活性の有意な向上や、血中の骨形成・骨吸収マーカーの改善が確認され、タンパク質の消化吸収向上を介した骨代謝調整の可能性が示唆されている。
<運動相乗作用>
マウスを用いた実験で、SNKを摂取させて運動をさせることで、運動のみの群と比較して体重、体脂肪が減少し、骨格筋が増加したことが確認された。

最新エビデンス

これらのうち、ストレス社会で求められる2つの機能性に関する最新の有用データを紹介する。

抗ストレス効果

SNKは、仕事や勉強などに伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能性表示食品として受理されている。この機能性は、Lactiplantibacillus plantarum SNK12株の摂取によって期待される。

ストレスにより、脳由来神経栄養因子であるBDNFやGABAA受容体mRNAレベルが低下する傾向がある。SNKの継続摂取はこれらのレベルを上昇させ、ストレス状況の改善に寄与することが示唆されている。

【実 験】

・二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験(ランダム化比較試験)

ストレス負荷試験として代表的な内田クレペリン検査実施後のTMD得点が高い20歳以上の健康な男女に、プラセボ、SNK低用量(原料50㎎、乳酸菌換算1,000億個)、SNK高用量(原料150㎎、乳酸菌換算3,000億個)の3群に分け、それぞれ4週間摂取する試験を実施した。

【結 果】

二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験(ランダム化比較試験)表

■総合的な気分状態の改善
主要評価項目であるPOMS2のTMD(総合的な気分状態)スコアにおいて、プラセボ群と比較してSNK摂取群は低用量群、高用量群ともに有意に減少した(p<0.05)。
■唾液中コルチゾールの減少
副腎皮質から分泌されるホルモンの1つ。SNKを摂取することで有意に減少した(p<0.05)。
■自律神経バランスの改善
交感神経と副交感神経のバランスを反映する心拍変動を解析したもの。2を下回ると副交感神経優位でリラックス状態であるとされる。SNKを摂取することでストレス状態が解消され、かつ2以下まで改善されている(p <0.05)。

これらの結果から、SNKの継続摂取が、仕事や勉強などに伴う一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスを緩和する効果があることが確認された。

睡眠改善作用

上記のようにSNKの継続摂取は、プラセボ群と比較して総合的な気分の状態を表すTMDスコアを有意に改善し、唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)の減少や自律神経バランスの改善が明らかになっていた。この知見に基づき、SNKが睡眠にも作用するかを検証する研究が行われた。

【実 験】

健康な20歳以上の男女50名を対象とした臨床試験では、SNK摂取群(原料50mg、乳酸菌換算1,000億個)とプラセボ群に分け、それぞれ4週間摂取。摂取前後にOSA睡眠調査票MA版を用いて調査を行った。

【結 果】

OSA睡眠調査(プラセボ比較)

■「起床時眠気」の改善
SNK摂取群において、起床時の眠気が有意に軽減された。(p<0.05)
■「入眠と睡眠維持」の改善
SNK摂取群において、寝つきの良さや睡眠の維持に有意な改善が見られた。(p<0.05)
■唾液中コルチゾールの減少
ストレス負荷を与えなくともSNKを摂取することで有意に減少した(p<0.05)。
■血中TNF-αの減少
TNF-αは炎症性サイトカインの1つ。睡眠不足等で体内時計が乱れると血中内で増加して炎症反応を示す。SNKを摂取することで有意に低下した(p<0.05)。

これらの結果は、SNKを摂取することで睡眠の質を改善することに肯定的な影響を与えることを示唆している。

アプリケーション

SNKは、その高い安定性から幅広い製品形態への応用が可能となっている。

・錠剤、カプセル、顆粒
・飲料(熱や酸に強いため、飲料への配合も可能)
・菓子、一般食品

特に、熱や酸の影響を受けにくい殺菌乳酸菌原料であるため、既存の食品製造プロセスへの組み込みが容易で、一般食品に付加価値をつける素材として使い勝手にすぐれる。

同社では将来的に、応用としてプロテイン吸収促進や骨代謝改善の可能性からアスリート向け製品への展開や災害備蓄食品への配合により非常時にも健康をサポートする製品への展開も視野に入れている。

各種実績

機能性表示食品、エビデンス、海外展開の表

同社は、有用な菌株の探索から最適な培養条件の検討、菌数測定、機能性の評価、臨床試験の計画まで、長年の経験と高度な知識に基づいてワンストップでサポートできることも強みとしている。

トピックス

脳腸相関と乳酸菌

脳腸相関のグラフ

“脳腸相関”とは、脳と腸が自律神経やホルモン、免疫を介して双方向に影響し合う関係のことをいう。例えば、脳がストレスを感知すると自律神経系や副腎軸がストレス反応をおこし、消化管の炎症、さらには免疫力や内分泌系を低下させることが分かっている。SNKの摂取はそのストレス状態を解消する可能性を示唆していた。 ストレス負荷を受けたマウスがSNKを摂取すると脳由来の栄養因子であるBDNFやGABA受容体たんぱく質の上昇が確認されており、既に論文で発表されている。
(BIOSCI BIOTECH BIOCH, published online 15th Sep 2019.)

ヒト由来ナノ型乳酸菌nEF

【“吸収効率”にこだわった乳酸菌は腸を超えて皮膚へ】

株式会社IHMはSNKの姉妹品としてヒト由来のナノ型乳酸菌nEF(エンテロコッカス・フェカリス)を取り扱っている。SNKと同様に分散化処理を施しており、菌数は5兆個/gを誇る。便通改善をヘルスクレームとする機能性表示食品の受理実績を有し、酪酸産生菌の割合が増加することを訴求できる数少ない原料となっている。また、腸内環境改善だけでなく、免疫調整作用、炎症軽減、ウイルス(インフルエンザ、ノロウイルス)感染防御作用などのエビデンスを有している。

近年の研究では、【腸皮膚相関】の観点から発毛作用に着目。マウスの背部皮膚を剃毛後、コントロール群(低たんぱく質食)と、低タンパク質+nEF摂取群の2群に分け、3週間後に毛髪表面のキューティクルの状態を走査型電子顕微鏡にて観察したところ毛髪の状態は明らかに改善していることが確認された。

コントロール群
nEF摂取群

会社概要

【 株式会社IHM 】

≪事業内容≫
医薬品、医薬部外品、健康補助食品、化粧品、医療用具等、健康生活支援。商品の卸販売、健康提案のプランニング、機能性食品原料の開発・卸販売
≪所在地≫
〒141-0022
東京都品川区東五反田1-6-3
いちご東五反田ビル2階
TEL : 03-4221-2207
FAX : 03-4221-2212
https://www.ihmg.jp

スペシャルインタビュー

少量で高い体感性を有するナノ型乳酸菌の秘密

乳酸菌の研究は世界中で非常に盛んにおこなわれており、整腸作用、免疫調整だけでなく、睡眠やストレスといった脳腸相関、あるいはダイエットや美容分野まで伸展しており、その関心は高まる一方です。
しかし、製法にまでこだわって原料化している殺菌乳酸菌はそれほど多くありません。実は乳酸菌の免疫応答性を高める上で重要なファクターが存在し、菌体のサイズはもちろんのこと、培養に関してもその菌に対して最適な条件があります。弊社では、独自の培養および分散化技術によって、SNKの免疫活性が最大限高まるよう製造しております。また原料としての菌体数も1g当たり2兆個と非常に多く、バイエル版を効率的に通過するための免疫応答性を強化しています。
さらにSNKは、元々は免疫調整に優れた乳酸菌として、花粉症などの過剰なアレルギー反応に対して症状を抑えることを得意としてきました。その後、脳腸相関の働きを有していることが明らかとなり、そこから今回の睡眠とストレスに関する効果があることが判明しました。分散化処理を施しているので摂取量が少量でありながら非常に良好な結果が得られているのだと自負しております。
殺菌体であることから酸・熱・保存に強く、多様な食品形態に応用可能であるため、サプリメント形状はもちろんのこと、ゼリーやドリンク、一般食品など幅広い採用を期待しています。

有限会社バイオ研 研究所 主席研究員 渡邉卓巳氏
お問い合わせ

株式会社IHM

〒141-0022
東京都品川区東五反田1-6-3 いちご東五反田ビル2階
TEL : 03-4221-2207 FAX : 03-4221-2212
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