生理活性効果(体重低下、中性脂肪低下)があるオキナワモズク由来「フコイダン」 原料特集 【健康美容EXPO】

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原料特集 研究進む海藻由来の機能性原料 フコイダン

藻類由来の機能性素材は、その親しみやすさもあり、多くの製品が流通する。研究も活発に行われており、代替医療での活用事例もある。フコイダンはそうしたものの代表的なもののひとつ。今春には、オキナワモズク由来のフコイダンが、ヒト試験で人体に吸収されることが学会発表され、機能性素材として今後の展開が期待されている。

褐藻類の防御力に担うキー成分

モズクとオキナワモズク

フコイダンは、海藻のネバネバ成分に含まれる高分子の水溶性多糖類で、L-フコースを主構成糖として、硫酸やウロン酸が結合した物質。褐藻類が、細菌や乾燥から身を守ったりする際に使われる成分であることが分かっている。ヒジキ、がごめ昆布、モズク、メカブ、アラメ、アスコフィラム、オキナワモズク、ヒバマタなどに含有する。

「オキナワモズクに含まれる多糖体は、フコイダンだけアルギン酸が含まれていません。そのため、ワカメやコンブなどと比較してフコイダンの原料として適しています。オキナワモズクを食べるだけで簡単にフコイダンを摂取することができます。同様に、高品質なフコイダンを簡単に製造することができるのです」(株式会社サウスプロダクト代表取締役社長 伊波匡彦 氏)

海藻 性状
オキナワモズク
  • フコース(主成分)
  • グルクロン酸(フコースの1/5〜1/6程度)
  • 硫酸基含量=フコースの約半分
がごめ昆布
  • フコース(主成分)
    U-フコイダン(主成分)
    F-フコイダン(主成分)
    フコガラクタン
ヒバマタ
  • フコースのみから構成
  • 硫酸基含量はモズクの約2倍
アスコフィラム
  • フコース、グルクロン酸を含有
  • 硫酸基含量は、ヒバマタに近い。
メカブ
  • フコース、ウロン酸、ガラクトースから構成
  • 硫酸基含量も高い。
アラメ
  • フコースとウロン酸から構成
  • 硫酸含量はフコースの2倍程度
ヒジキ
  • フコース、ウロン酸、キシロース、マンノース、
    ガラクトースを含有
  • 硫酸基含量も高い。

ひと口にフコイダンといってもその性状や含有量は海藻の種類によって異なる。がごめ昆布はU-フコイダン、F-フコイダン、フコガラクタンの3種の多糖が存在。ヒバマタはフコースのみから構成される。オキナワモズクはフコースを主成分とし、グルクロン酸などを含む。メカブは、フコース、ウロン酸、ガラクトースから構成され、硫酸基含量も高い(左図参照)。

 

さまざまな報告がなされる生理活性

生理活性についても研究が進み、これまでにさまざまな報告がなされている。血液凝固阻害作用および抗血栓作用、抗ウイルス作用、抗腫瘍作用および免疫賦活作用、抗炎症作用、血清コレステロール低下作用、抗酸化作用、肝機能障害改善作用、抗腫瘍作用、機能性胃腸障害改善作用…など、主なものだけでもこれだけあり、幅広い機能性を有す。

フコイダンの抗潰瘍作用

インドメタシンによる胃粘膜障害モデル(Wister系雄性ラット) および酢酸潰瘍モデル(SD系雄性ラット)において
オキナワモズクフコイダンを投与することにより、インドメタシン障害モデルでは障害予防効果を示し、酢酸潰瘍
モデルでは潰瘍治療促進作用があることが認められた。

消化性潰瘍に対するフコイダンの生理活性では、フコイダンの経口摂取がラット酢酸潰瘍の治癒を促進すること、インドメタシン誘発胃炎ラットでは胃炎の予防効果がそれぞれ確認されている。抗腫瘍効果についてもフコイダンの経口による摂取で証明されている。

そのほか、フコイダン経口摂取による高脂肪食誘発肥満マウスで体重および子宮傍脂肪組織重量の低下、また、肝臓中の中性脂肪含有量の低下、ヒト培養肝臓がんを使用した実験では、肝臓がん細胞の増殖抑制効果(図A, B)が示されている。さらにラットを使った12週間の経口投与による実験で肝臓繊維化の抑制効果も認められている(図C,D)。

肝臓がん細胞の増殖抑制効果(図A,B)肝繊維化の抑制効果(図C,D)

ヒト試験で人体への吸収を確認

こうしたさまざまな機能性が研究により報告される中、2010年春、注目の研究成果が発表された。オキナワモズクを使ったヒト試験で、モズクフコイダンが人体に吸収されることが確認されたのだ。群馬大学医学部長嶺教授らのグループが行い、2010年3月30日に日本農芸化学会2010年大会(東京・東大駒場キャンパス)で発表した。

実験ボランティア10人にモズクフコイダンを経口で摂取させ、3時間から9時間後の尿および血液を採取し、超高感度な定量分析法(図E)で測定。      
結果すべてのボランティアの尿中に、そして7例で血清および血漿中にモズクフコイダンが検出された(図a−c)。しかも、これら尿中および血中のモズクフコイダンの分子量は、血中では変化がないのに対し、尿中では低分子化されたモズクフコイダンが検出されたという。

フコイダン抗体を用いたELISAの作成
フコイダン抗体を用いたELISAの作成

これまではフコイダンは吸収されない、と考えられてきたが、同実験により吸収されることが分かったことから、今後、これまでは説明が困難だったさまざまな機能性が明らかになるとして、期待と注目が集まっている。

群馬大学医学部教授 長嶺竹明氏の話

オキナワモズクフコイダンは抗がん作用や肝機能、免疫機能、関節炎に対する様々な機能が報告されています。しかし、これらはin vitroなデータで生体内における明確な作用機序を説明しているといえません。今回、ヒトに吸収されていることを示した実験系を応用して、これらの機能性の作用機序を明らかにしていく予定です。

群馬大学医学部教授 長嶺竹明氏

トピックス

オキナワモズクの生産

褐藻類のなかでもモズクに含まれるフコイダンの量は多く、昆布やワカメなどとの比較では5倍以上ともいわれる。オキナワモズクはその代表格。年間生産量は約2万トンで全国生産量の9割以上を占める。なお、食用モズクは各地で収穫されるが、いずれも天然。

フコイダン

「沖縄に来るとその海の色の鮮やかさに目を見張るでしょう。さらに近づいて海面をのぞくとその透明度に驚くでしょう。沖縄の海の清浄性は本州沿岸域の10倍から20倍と言われています。このことは海藻の生育にとって、「栄養の少ない」ことを意味します。オキナワモズクは、栄養が少ない、透明度の高い海で生育する珍しい海藻です。勝連漁業協同組合は沖縄県におけるモズクの40%を生産しています。おいしいだけでなくフコイダンの原料としても最適です。」
勝連漁業協同組合組合長
赤嶺博之氏

多数発売されるフコイダン商品

健康素材として知られるフコイダンを活用した商品が多く発売されている。お茶やサプリメント、美容クリーム、石けんのほか、健康ドリンクなど、さまざまな商品がある。

フコイダンを使った商品
 
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