クレアチン(Creatine)は体内で合成されるアミノ酸の一種で、筋肉が収縮される際にエネルギーとなるATP(アデノシン3リン酸)の再生に使用されます。大部分がクレアチンリン酸として筋肉内に存在し、体内に蓄えておくことで、筋肉に負荷がかかるスポーツの持久力や瞬発力を高めてくれます。
体内のクレアチンの約95%は骨格筋に存在しています。残りの5%は心臓や脳などに存在しています。クレアチンは日常に食する肉や魚にも含まれている成分です。成人の1日の平均必要量は2~3g前後。体内合成分と、食事でまかなう必要があります。
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■ クレアチンの働き(右図参照)
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筋肉は、アデノシン3リン酸ATPが、アデノシン2リン酸ADPに分解されるときに発生するエネルギーによって動きます。しかし、筋繊維の中に存在するATP量はわずかなので、激しい運動ではすぐに尽きてしまいます。
⇒このとき
筋肉に貯蔵されていたクレアチンリン酸がクレアチンに分解され、ADPにリン酸基を引き渡すことで、急速なATPの再合成が行われます。
クレアチンを外から補給し蓄えておくことで、運動時に消費されるATPをより効果的に産出することができます。
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■ クレアチンに期待できる効果
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クレアチンを8週間摂取しながらトレーニングを続けたアスリートの除脂肪体重および運動能力測定
★除脂肪体重の増加
★ベンチプレス記録UP
★垂直飛び記録UP
★100ヤードダッシュ記録UP
クレアチンは短距離競走や重量挙げなど瞬発力が必要な運動に効果を発揮します。
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■ クレアチンの摂取方法
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〔クレアチンローディングについて〕
摂り始めの数日間で、一気に筋肉中のクレアチンレベルを高めローディング期、飽和状態以降、クレアチンレベルを維持メンテナンス期する方法。「すぐにでも運動パフォーマンスを引き上げたい」という場合に実施してください。
⇒ローディング期 : 20日を4回に分けて、57日程度継続摂取
⇒メンテナンス期 : 35g日を摂取
〔飲み合わせについて〕
インシュリンはクレアチンを筋肉に運び入れる手助けをしてくれます。よって、クレアチンの蓄積レベルを高めるため、糖質をセットにして摂取することをおすすめします。
⇒例:食後インシュリンが分泌されるため、トレーニング中に飲むドリンクや、トレーニング後に飲むプロテインに追加(糖質が配合されている商品の場合)
〔注意〕
クレアチンの過剰摂取で弊害が認められたという報告もあります。クレアチンを多量に摂取すると、分解産物であるクレアチニン老廃物)の血漿中濃度が増大し、尿量が増加して腎臓や心臓に負担と
なるとみられています。一度に大量に摂取しないようにしましょう。
(グリコHPより抜粋)
▲クレアチンは重量挙げなど瞬発力が必要な運動に効果を発揮します。
▲クレアチンは体内で合成されるアミノ酸の一種です。
▲プロアスリートはもちろん、趣味で運動を楽しんでいる人々にも!