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食品容器|食品容器、包装のあらゆる殺菌技法を見る!
電子レンジで加熱できるプラスチックの見極め方法
パク姉 あれ、パックン、前回のレトルト食品にショックをウケてヨーグルト生活に戻したのね。
どんどん栄養が偏っていくわよ…あれ、何?その容器。見かけない容器ね。
パックン 使い古した牛乳パックで作ったザンス。しかも、中身は手作り、カスピ海ヨーグルト!
健康でロハスな毎日…フフっ過去を振り切って、清々しい再スタートを切った我が人生…。
でも、なぜだろう。ハートの痛みは消えたのに腸がい…いた…痛いザンス‥!!!!
パク姉 詩的な解説してる場合じゃないわよ!これ…いつ作ったヨーグルト?
パックン 2日前ザンス。でも、大丈夫。この容器は低温殺菌牛乳のパックで作ったザンス。
品質に影響を及ぼす微生物は殺されているはず…し…したがってこの腸の痛みとヨーグルトは関係がない…イタタタ。
パク姉 どんなパックも関係ない!いい?牛乳ていうのは一度開封すると雑菌が入りやすくなるのよ。一度使い古した容器にろくな殺菌技法も通してない手作りのものを入れてれば微生物だらけになるわよ。
店で売られているものが2日も3日も持つから何でも日持ちすると思ったら大間違いよ。‥まぁ、あんなに不健康になりたがってたんだから良かったんじゃないの?
パックン ひ、ひどい…もうすこし優しくしてくれたって…。お腹も心も冷えたザンス…。

なぜ食品容器に殺菌が必要なのか

家で保存していた食べ物や飲み物は直ぐに腐ったり、カビが生えたりするのに、何故スーパーにおいてある食べものや飲み物は腐らないんだろう?と不思議に思ったことはありませんか?食品の保存性は、中身に科学添加剤やPH調整剤を入れたり、また包装後に紫外線、赤外線、マイクロ波による微生物を抑える方法と、食品の包装方法によって決まるといわれています。つまり、食品の保存には、包装前と包装後の微生物殺菌が重要な役割を果たしているのです。
通常食べものには空気中の雑菌などが混入し、放置しておくと腐ってしまったりカビが生えたりしますが、包装により雑菌を防いだり、包装する前の処理により雑菌を除去することで、販売されてから消費者が購入するまで、食品衛生上の安全性が保てるのです。そして意外なところでも包装殺菌技術は生きています。
また、菌を除去するにも様々な方法があります。今回は食品を過熱して充填するホットパックや包装の殺菌の種類などをご紹介していきます。

なぜ食品容器に殺菌が必要なのか

殺菌‥つまり微生物の制御方法としては、一般的に知られている加熱による手法以外は、殺菌、静菌、除菌の方法があり、それぞれ次のような様々な技法があります。

[殺菌]…(熱殺菌)ホットパック、ボイル殺菌、レトルト殺菌、湿熱殺菌、乾熱殺菌、高周波加熱、赤外線加熱、電気抵抗加熱 
‥(冷殺菌>薬剤殺菌)液体殺菌剤、ガス殺菌剤、固形殺菌剤、(冷殺菌>放射線殺菌)ガンマ線、電子線、紫外線
[静菌]…(低温保持)冷蔵、チルド、冷凍(水分低下)乾燥、濃縮(酸素除去)真空、ガス置換、酸素吸収(化学物質添加)食塩、糖、有機酸、防腐剤
[除菌]…濾過、沈降(遠心分離)電気的除菌、洗浄
[遮断]…無菌包装、無菌化包装

無菌包装、無菌化包装は包装自体に、微生物を遮断する力をつけたものですが、内容物や包装材料は薬剤殺菌、放射線殺菌により殺菌されます。
では加工食品において中心的な殺菌技法、熱殺菌のうち、低温殺菌、高温殺菌(レトルト殺菌)や真空、ガス置換包装について説明しましょう。

(1)ボイル殺菌、または湯殺菌包装(100℃未満)

包装後、湯のなかに入れて殺菌する最も簡単な方法。
常温流通される高酸性食品や、低温流通される低酸性食品。高粘度食品や、調理済みの惣菜などに用いられる。
■ボイル殺菌、湯殺菌のメリット■
・大量処理可能
・低コスト
・品質の変化が少ない
・購入者が開封するまで水分を保ち匂いを出さない
・真空包装、pH調整、 AW調整などの殺菌技法と組み合わせると効果増大
■ボイル殺菌に使われる容器■
・フィルムによるパウチ包装
・業務用の大袋
・プラスチック製容器
■ボイル殺菌、湯殺菌によって処理されている製品■
多くのデザート、低温流通食品、野沢菜など惣菜類、ジャム

(2)レトルト殺菌(100℃以上)

加熱時間が長いと食品は熱による劣化を起こします。細菌の中には100℃でも死なない菌がおり、そのような場合ボイル殺菌では水の沸騰温度(100℃)以上には加熱できないため完全殺菌は不可能になります。そこで100℃以上に沸点を上げるために、蒸気や加圧熱水を利用して圧力をかける加圧加熱殺菌が行われています。
レトルト殺菌に使用される袋をレトルトパウチ、殺菌された食品をレトルト食品と呼ばれています。この殺菌方法が、袋形態によって本格的に世に出たのは、1968年のボンカレーが第1号になります。殺菌温度は105~115℃のセミレトルト、125℃以上のハイレトルトもあります。常温流通される低酸性食品は、食品の中心温度が120℃4分間相当の殺菌が義務付けられています。

■レトルト殺菌のメリット■
・大量処理可能
・耐熱性芽胞殺菌可能
・消費者に受け入れられやすい
■レトルト殺菌によって処理されている製品■
スープ、調味料などレトルトパウチ、カレー、惣菜、おかゆ、デザート類

(3)ホットパック(熱間充填)

飲料などを90℃以上に加熱し、充填、冷却するもので容器内に加熱した食品、飲料を入れる事で容器内殺菌ができます。
缶詰、PETボトル、ガラス瓶などの容器が使われます。

■ホットパックに使われる容器■
・缶飲料
・PETボトル
・ガラス瓶
■無菌包装によって処理されている製品■
果実飲料、野菜飲料など

食品容器の熱殺菌には主に以上3つの殺菌技法があげられます。
では、次に“静菌”である、真空包装、ガス置換包装、“遮断”無菌化包装について説明しましょう。

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