「5年後には、医師から“血液検査で遺伝子構造を調べ、心臓発作(心筋梗塞)のリスクが高いかどうか調べてみましょう”と言われる時代が来るかもしれない」。心臓発作のリスクに関連する遺伝子変異を新たに3つ同定した米ハーバード大学(ボストン)医学部助教授のSekar Kathiresan博士は、今回の発見に対してこのような期待を寄せている。
心臓発作リスクに関連する遺伝子変異は今回の発見で合計9つになるが、科学誌「Nature Genetics」2月8日オンライン版では、この研究以外にも4件の心疾患に関連する遺伝子研究が掲載された。Kathiresan氏の研究は、心疾患の家族性リスク増大における遺伝子の役割を解明するために、比較的若年期(男性50歳以下、女性60歳以下)に心臓発作を経験した約3,000人と非経験者3,000人のゲノムを比較検討したもの。
両群のゲノムについて、約100万の異なる部位と塩基配列の頻度を調べた結果、心臓発作のリスク上昇に関連する9部位が同定され、うち6部位は以前に示されたものであった。この9部位の情報を組み合わせたところ、最も好ましくない遺伝子プロファイルを持つ20%の人は最も良いプロファイルの20%に比べて、心臓発作のリスクが2.25倍高かった。
Kathiresan氏は「この情報を医学的に利用するには、別の研究で検証する必要があるが、結果が確実であれば、治療の指針に役立てるなど、遺伝子検査の臨床現場での利用価値はある。遺伝子変異の9領域のうち3領域はLDLコレステロールを介して活性化し、1領域は冠動脈内にアテローム硬化性プラークの蓄積リスクを直接高めると思われる」という。
同誌に掲載されたフランス、日本、アイスランド、ドイツの別の4研究では、心臓発作リスクの検査がこの9遺伝子に限るものではないことが示されており、ドイツの研究者は「遺伝子座(loci)がいくつ見つかるか予測することは難しい」としている。(HealthDay News 2月8日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=623877
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