新しいスキャン技術によって、摂食障害の無食欲症(拒食症、anorexia)を有する思春期(青年期)少女においてこれまで見逃されていた骨の異常が検出されたことが、米医学誌「Radiology(放射線医学)」12月号で報告された。無食欲症の特徴は、身体イメージを曲解し、体重増加を極度に恐れて危険な絶食をすることであり、主に若い女性に発生し、青年期少女の100人に1人が無食欲症であると言われている。
米ハーバード大学(ボストン)放射線科助教授のMiriam A. Bredella博士らは、軽度の無食欲症を有する13~18歳の女児10例の骨を、摂食障害のない同年齢の女児10例と比較した。無食欲症の骨検査では通常X線を利用するが、今回の研究では、高解像度フラットパネルボリューム(high-resolution, flat-panel volume) CTという技術を使用。
このCTスキャンは、骨構造を見るために骨を非常に薄いスライスで撮像するもので、使用線量も低く、3日間のバックグラウンド放射線(background radiation)とほぼ同じであるという。CTスキャンの結果、2群間に骨密度の有意差は認められなかったが、骨構造に有意な差が認められ、無食欲症において最初に骨に生じる問題は、骨密度の変化が検出される以前に始まっていることが判明した。
Bredella氏は「これまでの研究では骨密度の低下のみ示されていたが、骨密度が正常でも骨構造が正常とは限らず、初期段階ですでに軽度の骨構造の異常が生じている可能性がある。青年期の栄養不足は、成人期の最大骨量低下や骨折リスク増大につながるため、骨の問題は早期検出が望ましい。無食欲症がしばらくしても改善しなければ骨構造の変化を調べたほうがよく、他の広く使用されているCTスキャンでも骨構造の異常を検出できる」としている。
米コロンビア大学(ニューヨーク)内科・産科婦人科教授のMichelle Warren博士は「無食欲症の女性の骨質が正常でないことは、骨が正常でも骨折が生じるため以前から疑われていたが、今回の研究によってそれが示された。CTスキャンにより骨で何が起きているのかをより深く理解できる」と述べている。(HealthDay News 11月19日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=621508
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