成人早期における心拍数上昇は、何十年か後の心血管障害のリスク増大を示す危険信号であることが、日本の農村地域の住民を対象とした研究で示唆された。
医学誌「American Journal of Hypertension(高血圧)」オンライン版に12月11日掲載された今回の研究は、久留米大学医学部心臓・血管内科疫学班の重藤由行氏らが、日本の南西部の農村地域に住む614人を対象に追跡調査したもの。研究の結果、1979年の初回検査時の心拍数が80回/分以上であることが、心臓障害の一因である肥満や糖尿病の発症につながることが判明した。
米ノースウェスタン大学フェインバーグFeinberg医学部(シカゴ)予防医学助教授のMercedes Carnethon氏は「心拍数の上昇は、本能的な反応を制御する自律神経系の1つである交感神経系からの信号。身体がストレスに反応しようと交感神経系の機能が亢進し、闘争・逃避の準備のためエネルギーを蓄え、血糖値が増加し、糖尿病に罹患しやすくなる」と説明している。
Carnethon氏は、シカゴの居住者を対象とした研究で、米国人において同様の高い心拍数と糖尿病との関連性を報告している。33年間の追跡調査の結果、心拍数上昇がみられる被験者は糖尿病関連症状のための保険請求を行う確率が高かったという。同氏は「医師はルーチンで心拍数を調べるため、この知見は臨床に利用できる。米国と日本という異なる状況で、同様の知見が得られたことは注目に値する」と述べている。(HealthDay News 12月11日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=622150
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