痛風(gout)と関連するとされる1つの遺伝子に加え、新たに2つの遺伝子が特定(同定)され、これら3つの遺伝子が疼痛を伴う痛風のリスクを40倍にまで高めるという報告が、医学誌「The Lancet」オンライン版に9月30日掲載された。
痛風は、尿酸の増加によって生じる強い痛みを伴う関節炎で、特に足の関節や腱、その他の周辺組織に尿酸結晶が沈着し、炎症反応を引き起こす。今回の知見は、症状が出現するはるか以前にリスクのある人を特定することにつながり、3つの遺伝子すべてが特定されたことは新しい治療法の開発に役立つ可能性がある。
米国立心肺血液研究所(NHLBI)のCaroline Fox博士らは、フラミンガム心臓研究(Framingham Heart Study)の参加者約7,700人、およびロッテルダム研究(Rotterdam Study)の4,100人以上の遺伝子構造を検討した結果、痛風のバイオマーカーである尿酸に関連する3つの遺伝子が見つかった。
同氏らは、この知見を確認するために「地域社会におけるアテローム性動脈硬化症リスク(ARIC)研究」に参加した白人1万1,000人、黒人3,800人以上を対象に、同じ研究を行った。その結果、腎臓における尿酸塩(urate)輸送に関わる遺伝子SCLA29と、尿酸塩輸送に関わる可能性のある2つの遺伝子、ABCG2およびSLC17A3との関連が認められた。
痛風は、フラミンガム心臓研究参加者の2~13%、ロッテルダム研究参加者の2~8%、ARIC研究に参加者した白人の1~18%に認められた。研究者らによれば、この3つの遺伝子変異をすべて持つ場合には、相加作用(additive effect)により痛風のリスクが40倍に高まる可能性があるという。
同誌の論説著者であるドイツ、カール・グスタフ・カールスCarl Gustav Carus大学臨床センター(ドレスデン)のMartin Aringer博士は、「これらの遺伝子多型(polymorphism)はいずれも非常に一般的であり、いくつかの多型があれば、痛風になる可能性が高くなる。痛風リスクを増大させる遺伝子組成(genetic components)を理解すれば、より直接的にこの疾患を標的とする新薬開発が可能になるだろう」と述べている。(HealthDay News 9月30日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=619845
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