米国では近年、単胎児早産(premature birth of single baby)が増加しており、そのほとんどが帝王切開によるものであることが、新生児の健康を研究する慈善団体March of Dimes(本部事務局:ニューヨーク州)、米国疾病管理予防センター(CDC)、米アルバート・アインシュタイン医科大学(ニューヨーク)の研究者らによって明らかにされた。
米医学誌「Clinics in Perinatology(周産期医学)」6月号に掲載された今回の研究で、研究者らは1996~2004年の全米の出生データを検討。その結果、単胎児早産は約6万人増加し、その92%が帝王切開であることが判明した。単胎児早産は9年間で約10%増加し、帝王切開の割合は36%増加した。ほとんどは妊娠34~36週の「後期の早産」であった。
米国では年間52万人以上が予定より早く出生しているが、早産(妊娠37週前の出産)により生後1カ月以内の死亡、呼吸困難や摂食障害、黄疸(だん)、脳の発達遅延などのリスクが高まる。米国産科婦人科学会(ACOG)は、子宮感染や子癇(かん)前症(妊娠による高血圧症)など明らかな医学的理由がない限り39週前に分娩を誘発すべきでないとしている。
March of DimesのAlan Fleischman博士は「便利さ」という因子の関与を疑い、「医学的理由によらない帝王切開の割合を明らかにすることが課題。便利さから帝王切開を希望する女性は、39週前の出産が新生児にもたらすリスクを理解すべきである」と述べている。
米レノックスヒルLenox Hill病院(ニューヨーク)のJennifer Wu博士は「今回の研究は、医師に早産のリスクを警告するもの。分娩を誘発するのであれば、死産のリスクがあるなど医学的理由が必要であり、患者に誘発分娩を勧める場合は、胎児の肺が成熟していることを確認しなければならない」としている。(HealthDay News 5月28日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=615911
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