内視鏡先端の小さな顕微鏡を用いてリアルタイムで観察することができる共焦点レーザー内視顕微鏡(CLE)によって、癌(がん)や逆流性疾患、炎症性腸疾患といった胃腸(消化管gastrointestinal)障害の診断と治療開始が早まることが、複数の研究によって示され、米サンディエゴで開催された米国消化器病週間(DDW)会議で報告された。
研究者らは、CLEによって疑わしいパターンや前癌細胞を効率的かつ迅速に特定でき、胃腸状態の診断のための生検が不要になる可能性があるとしている。米スタンフォード大学(カリフォルニア州)医学部消化器病学教授のPankaj J. Pasricha博士は「新技術によって診断方法が変わり、より正確かつ迅速な、また適切な治療が可能になる」という。
米ジョンズ・ホプキンス大学(ボルティモア)医学部のKerry B. Dunbar博士らは、CLEの精度が上部消化管で91%、下部消化管では93%であることを示した。同氏は「以前は写真撮影と生検が必要で診断までに数日から1週間を要したが、CLEでは検査時に何が起きているかわかるので、診断と治療をすぐに行える」と述べている。
また、Dunbar氏らは別の研究で、食道癌になる可能性の高いバレット食道(Barrett's esophagus)患者での前癌細胞の特定に、CLEが生検と同程度有効であることを示し、「バレット食道では複数回の組織生検を要することがあるが、高価かつ侵襲的で出血の恐れもある。診断の向上、食道異形成を探すための生検の回数低減に、CLEは非常に有望である」としている。
3つ目の研究では、米メイヨークリニック(フロリダ州ジャクソンビル)のAnna M. Buchner博士らが、CLEによって大腸(結腸)の前癌性ポリープと良性ポリープを非常に正確かつ迅速に区別できることを示した。CLEは大腸(結腸)ポリープの感受性(sensitivity)と特異性(specificity)を89%の精度で予測し、小さな良性ポリープの98%を特定できた。同氏は「この技術によって内視鏡検査と病理との関係が変化し、よりよい胃腸障害の治療が可能になる」と述べている。(HealthDay News 5月18日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=615569
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