禁煙した女性では、5年後の心疾患死亡リスクが47%低下し、その他の疾患についても、時間の差こそあれ死亡リスクが低下することが、米国の研究で明らかになった。喫煙は、米国においては依然として予防可能な死因のトップとなっている。喫煙は肺癌(がん)だけでなく、心疾患、その他の癌、呼吸器疾患にも影響している。世界保健機関(WHO)は、先進国の約300万人が2030年までに喫煙が原因で死亡し、途上国ではさらに約700万人が死亡すると予測している。
今回の研究は、米国の10万人以上の女性が参加し、現在も追跡調査が行われている看護師健康研究(Nurse's Health Study)の22年間のデータを検討したもの。その結果、現在も喫煙している女性は、喫煙未経験者に比べて全死亡リスク(overall death)が3倍高かった。また、大腸癌(がん)リスクは、喫煙未経験者より喫煙者で3倍高く、禁煙者では23%高かった。喫煙と卵巣癌に有意な関連性は認められなかった。若年齢で喫煙を開始した女性では、全死亡リスク、呼吸器疾患や喫煙が関連する死亡リスクがより高かった。
しかし、喫煙者の全死亡リスクは、喫煙後20年間で未喫煙者レベルまで戻っており、禁煙後最初の5年以内では13%低下していた。冠動脈性心疾患(CHD)による死亡リスクは、禁煙後5年で正常に戻っていた。また慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関しては、禁煙後5~10年で死亡リスクが13%低下していたが、正常に戻るまでには20年以上要していた。肺癌リスクについては、喫煙継続者に比べて禁煙者では5年以内にリスクは21%低下していたが、禁煙30年後でも正常レベルには戻っていなかった
研究著者で、米ハーバード大学(ボストン)公衆衛生学部のStacey Kenfield氏は「喫煙の害は可逆性であり、非喫煙者のレベルまで低減させることができる。禁煙するのに早すぎることはないが、遅すぎることもない」と述べている。研究結果は、米国医師会誌「JAMA」5月7日号に掲載された。(HealthDay News 5月6日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=615251
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