血圧が高い人は、血圧が正常な人に比べて片頭痛など頭痛の有病率が低いことが、新しい研究によって示唆された。高血圧に伴う動脈の硬化が疼痛に対する感受性を低下させることがその理由だという。ただし、頭痛の専門家は、この知見が高血圧は治療しなくてよい、または降圧薬の服用を中止すべきという意味ではないと警告している。
米医学誌「Neurology」4月15日号に掲載された今回の研究で、ノルウェー、トロンヘイムTrondheim大学病院(トロンヘイム)ノルウェー国立頭痛センターのErling Tronvik博士らは、1984~1986年、1995~1997年に行われた2つの大規模研究のデータを用いて、血圧と頭痛の関連性を検討した。
1つ目の研究は7万7,000人以上を対象に、血圧と糖尿病との関連を検討したもので、2つ目は男女5万1,000人以上を対象に、血圧を測定し、頭痛に関する質問票を評価したもの。片頭痛の治療にも用いられる降圧薬の使用も調べた。研究の結果、収縮期血圧(最大血圧)が高い患者は、血圧が正常な人より頭痛が生じる可能性が40%低かった。
また、最大血圧から拡張期血圧(最低血圧)を減じて算出した脈圧(pulse pressure、心臓が収縮する際の血圧の変化)についても検討。脈圧の高い患者では頭痛の有病率が50%低いことが判明した。Tronvik氏は「この研究は疫学的研究だが、頭痛や片頭痛のメカニズム解明に役立つ可能性がある」と述べている。
米ダイアモンドDiamond頭痛クリニック(シカゴ)のNabih Ramadan博士は「この知見は理にかなっている。血圧が高ければ動脈の硬化が進み、結果として神経終末が活性化しなくなり、頭痛も生じにくくなる」と説明。ただし、同氏は今回の研究の問題点として、脈圧が非常に大まかに測定されていることや、降圧薬が高血圧治療に用いられていたのか頭痛のために用いられていたのかが不明である点を挙げるとともに、高血圧患者では降圧が必要であることを強調している。(HealthDay News 4月14日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=614536
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