妊娠中のビタミンD欠乏症と新生児の頭蓋骨軟化に関連性のあることが、日本の研究で明らかになった。研究者らはまた、ビタミンDを補充せずに母乳育児をすると、乳児のビタミンD欠乏症が長引き、低骨密度や1型糖尿病など、深刻な疾患のリスク上昇につながる可能性がることも明らかにした。
京都大学病院の依藤(よりふじ)亨博士らは、新生児1,120人を調査し、生後5~7日時点では246人(22%)に頭蓋ろう(craniotabes: 頭蓋骨が軟らかい状態)が認められ、その発生には強い季節変動が認められることを明らかにした。これは、出産前のビタミンD欠乏症が新生児の頭蓋ろうと関連することを示している。また、体内には、皮膚が日光に曝露するとビタミンDを生成する機能があることから、妊娠中に曝露する日光の量が影響することも示唆している。
研究者らは、新生児のビタミンD欠乏症は、特に、補充を受けずに母乳で育った乳児の、後の人生に影響する可能性があるという。研究によると、母乳で育ち、頭蓋ろうがある乳児の半数以上の血清25-(OH)D(活性型ビタミンD)が低く、そのレベルは統計学的に有意であった。中には、ビタミンD欠乏症が原因の上皮小体(副甲状腺)機能亢進症の症状がある乳児も含まれていた。
依藤氏は「周産期ビタミンD欠乏症の影響の研究がさらに進むまでは、頭蓋ろうが認められる母乳育児の乳児に対し、ビタミンDの投与が勧められる。欲を言えば、すべての妊婦に投与してほしい」と述べている。研究結果は米医学誌「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版に2月12日掲載された。(HealthDay News 3月26日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=613856
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