
高血圧症や糖尿病による脳小血管の損傷が、認知症の主要な原因であることが、米ワシントン大学(シアトル)の研究で明らかになった。同大のThomas Montine博士は「こうした一般的な疾患を管理しなければならない理由がまた一つ増えた」と述べている。
研究の調査対象となった認知症や認識力衰退の男女のうち、3分の1の剖検脳組織に、高血圧症や糖尿病による小規模な脳卒中が原因となる、小血管の損傷が繰り返し発生した証拠が認められた。また、認知症の45%ではアルツハイマー病の病理学的変化が関連しており、10%はレビー小体(アルツハイマー病やパーキンソン病から派生したと考えられる脳変性疾患を示す新皮質構造の変化)が関与していることが明らかになった。
Montine氏は、今回の小血管疾患に関する研究は、従来の考え方や、脳の加齢や認知症を解剖調査したほとんどの研究とは異なる結果になったという。その理由として、幅広い人口サンプルを対象とした点を挙げている。従来の研究の大部分は、アルツハイマー病センターの研究参加者に集中していたり、一方の性や、人種、職業グループに限られていた。
今回対象となった被験者は、大規模な管理医療プログラムに登録しており、シアトルの都市部や郊外に居住する白人、アジア系、アフリカ系、ヒスパニック系住民で、教育レベルや職業もさまざまだった。研究は1994~2006年に実施され、被験者の中には、認知機能障害や認知症に罹患している人やしていない人の双方が含まれていた。3,400人の被験者のうち約3分の1が死亡し、承諾が得られた221人に対して剖検を行った。研究結果は、先ごろサンディエゴで開催された米国実験生物学会(FASEB)年次集会で発表された。(HealthDay News 4月6日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=614167
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