
音楽を聴いてリラックスしたり、力づけられたりした経験を持つ人は多いが、音楽療法ではそれにとどまらず、うつ病から癌(がん)の治療にまで音楽を活用できるという。
ラジオをつけてお気に入りの曲を聴いて寂しい気分を紛らわすのが音楽療法ではない。米テンプル大学(フィラデルフィア)音楽療法教授のCheryl Dileo氏は「音楽療法には、患者のニーズや問題に取り組むために、訓練を受けた療法士がその知識と技術を用いるという対人プロセスが関与し、音楽療法で療法士が音楽を使うと、肉体的、精神的、認知的、社会的に良い結果をもたらす強力な手段となる」という。
音楽療法の活用は多岐にわたり、難しい治療を受ける入院患者の不安や疼痛の軽減、気分の改善に有用で、うつ病患者の自己表現を助けることもある。米ベス・アブラハム健康サービスファミリーBeth Abraham Family of Health Services(ニューヨーク)音楽・神経機能研究所では、アルツハイマー病患者を落ち着かせ、記憶力を改善するために音楽療法を活用している。
米シカゴ小児記念病院のElizabeth Pociask氏は音楽療法士の資格を持ち、新米の両親が乳児を落ち着かせるのに音楽療法を利用している。同氏によれば「音楽は動揺する子どもの注意をそらすことができる。親の歌声には親密さの要素も加わるので、音楽や歌をいつも用いれば、乳児は音楽と安らぎや睡眠とを関連づけるようになる」という。
米国癌治療センター(CTCA)のKatherine Puckett氏は「CTCAのスタッフには有資格者はいないが、音楽は有用。音楽はリラクゼーション(弛緩)反応を促進し、深呼吸、心拍や血圧の低下、筋肉の緊張緩和、ストレス軽減を促す。そのため、睡眠障害の多い癌患者もよく眠れる。また、身体をリラックスさせることで、身体的苦痛が軽減し、鎮痛薬の量が減ることもある」という。CTCAでは患者が使用できる音楽ライブラリーや、太鼓演奏などの特別イベントが用意されている。(HealthDay News 3月22日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=608285
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