
子どもの学業成績不振は、知能の低さよりも作業メモリー(作業記憶能力)の乏しさが原因である場合があるとの研究結果が報告された。作業メモリーとは情報を保持し操作する能力のことで、紙とペンや電卓を使わずに計算する能力などがこれにあたる。学校では、教師の指示に従う、言われたことを書き留めるなど、さまざまな課題をこなす際に作業メモリーが要求される。
英ダラムDurham大学の研究チームは、新しく開発したツールを用いて、異なる年齢の小児3,000人を対象に調査を実施。その結果、10%の小児に作業メモリーの低さが認められ、それによって学習能力が著しく損なわれていることが判明した。また、教師が生徒の作業メモリーの低さを認識していることはまれであり、生徒が怠慢であるか知能が低いと考えていることが多いこともわかった。
作業メモリーの低さ(遺伝的なものと思われる)に気付かず放置すると、学業面に長期的な影響を及ぼし、潜在能力を発揮する妨げになると研究グループは述べている。研究チームが開発し、今回の研究に使用したツールは、チェックリストとコンピュータープログラムを組み合わせたもので、教室で4歳からの小児のメモリー量を評価するのに利用できるという。
研究を率いた同大学のTracy Alloway博士は「作業メモリーの低い生徒が学業面で成功するためには、情報を蓄える容量の少なさに妨げられずに学習できる方法を教えるしかない」と述べている。このような生徒を早期に特定することができれば、周囲に比べて大幅に遅れをとる前に、教師がその生徒に合わせた方法で指導することができるとのこと。(HealthDay News 3月3日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=613040
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