
飲酒によって卵巣癌(がん)のリスクが上昇することはなく、その一方でカフェインには卵巣癌を予防する効果がある可能性が、新しい研究によって示された。同研究ではまた、喫煙が一般的な卵巣癌ではなく、まれなタイプの卵巣癌と関連していることも明らかにされた。
米ハーバード大学部(ボストン)医学・疫学助教授のShelley S. Tworoger氏らは、Nurses’Health Study(NHS:米国看護師健康研究)に登録した正規看護師の米国人女性12万1,701人のデータを検討した。被験者には、1976年以降2年毎に質問票に記入してもらい、2005年まで追跡調査を実施した。研究開始時の被験者の年齢は30~35歳であった。
卵巣癌リスクと喫煙との関連性を11万454人で、アルコールおよびカフェインとの関連性を8万253人で検討した結果、それぞれ737人、507人に最も一般的な上皮性卵巣癌が認められた。卵巣癌と飲酒との関連は認められなかった。喫煙との関連は1例を除き認められず、喫煙によって、粘膜性卵巣癌の発症率が増加することが示唆された。
カフェインおよびカフェイン入りコーヒーの摂取量と卵巣癌のリスク低下は逆の傾向を示したが統計学的に有意ではなく、Tworoger氏は、卵巣癌のリスク低減のためカフェイン摂取を勧めるには時期尚早としている。また、カフェインとの関連性は、月経閉止後に避妊薬やホルモンの使用経験のない女性で最も強かった。
全米卵巣癌団体(Ovarian Cancer National Alliance)のSherry Salway Black氏も、リスク低減のためカフェイン摂取は時期尚早とするとともに、「卵巣癌の症状を理解し、自分の家族歴とリスクを知った上で医療機関に相談し、平均よりリスクが高い場合は、どうすべきかアドバイスを求めるよう勧めている。研究報告は、米医学誌「Cancer」3月1日号に掲載予定。
ただし、カフェインに関しては、1日に200mg(コーヒー2杯分)以上摂取する妊娠女性において流産リスクを2倍、またそれ以下でも40%高める報告がされており(「American Journal of Obstetrics and Gynecology」オンライン版1月号)、注意が必要である。(HealthDay News 1月22日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=611893
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