
米国の研究により、調査対象となった乳幼児の80%以上が、有害性の疑われる化学物質であるフタル酸類(phthalate)に曝露していることが明らかになった。フタル酸類の乳幼児の健康に与える確実な影響はまだ明かされていないが、過去に行われた複数の動物実験で、発達(development)に対する有害性が明らかになっている。また、乳幼児を対象とした1件の研究では、特定のフタル酸への曝露と男性生殖能問題との関連性が認められている。
フタル酸類は、プラスティックの可塑剤や、パーソナルケア製品の香りの安定剤として広く利用される化学物質で、米国疾病管理予防センター(CDC)によると、子どものおもちゃやベビー用品、化粧品や食品包装、ビニール床材、血液貯蔵容器などに含有される。ヨーロッパではパーソナルケア製品や特定のおもちゃへのフタル酸(エステル)類の使用が禁止されている。
今回の研究で研究者らは、2000年~2005年に誕生した乳幼児163人を対象に、尿に含まれる9種類のフタル酸代謝物を調査し、81%の乳幼児の尿から検知可能な濃度の代謝物を検出した。研究者らは、乳幼児に使用した製品を両親に尋ねた結果、高濃度の代謝物とベビーシャンプーやローション、パウダーなどの製品との関連性を認めた。おむつクリームやおしり拭きは、フタル酸代謝物の濃度を上昇させなかった。
研究著者で米ワシントン大学(シアトル)小児医学臨時助教授のSheela Sathyanarayana博士は、発達途中の乳幼児への明確な影響が不明な間は、こうした物質を含有する製品の使用は極力避けるべきだと助言している。研究結果は、米医学誌「Pediatrics」2月号に掲載された。(編集注:日本では、厚生労働省によりおもちゃに対する使用が禁止されているフタル酸、食品容器包装、医療容器に対する使用制限のあるフタル酸類がある。ただし、すべてではない)(HealthDay News 2月4日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=612314
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