
運動は、閉経後女性において顔面紅潮(ほてり:hot flashes)の治療法とはならないが、ストレスや不安、抑うつ症状の改善に有用であるとする米国の研究報告が、米医学誌「Medicine & Science in Sports & Exercise」1月号に掲載された。
米テンプル大学(フィラデルフィア)公衆衛生産婦人科学教授のDeborah B. Nelson氏らは、1996~1997年以降8年にわたり、1日15~90分のウォーキングを最高週5回行っていたフィラデルフィア在住の女性380人(平均年齢42歳)を対象に、運動が顔面紅潮に対し、ホルモン療法に代わる低リスクの治療法となるかどうかを検討。
研究開始時に閉経期であった被験者はいなかったが、終了時には半数以上が顔面紅潮を経験していた。研究の結果、身体活動と顔面紅潮の関連性は認められなかったものの、活動的な閉経後女性の不安やストレス、抑うつ症状のレベルは、身体活動が最も低い閉経後女性に比べて有意に低かった。
ストレスの軽減は、体重が重くホルモン値の低い黒人女性でも認められた。Nelson氏は「顔面紅潮は閉経への過渡期の一時的なものだが、ストレスや不安、抑うつ症状は閉経後の長期にみられることがあるので、この知見は重要」とし、激しい身体活動ではなくウォーキングが有用であり、日常的に取り入れられるという点で有望だと述べている。
米ニューヨーク大学メディカルセンター女性健康プログラムのNieca Goldberg博士は「顔面紅潮はホルモン低下による脳の体温中枢の変化が原因で生じるものなので、運動が有用でないのは理にかなっている。ただ、運動は顔面紅潮に何ら影響を及ぼさないが、女性は顔面紅潮をさほど気にしていないという研究もあり、運動の(ストレスや不安など)心理面に及ぼす効果が期待できる」としている。(HealthDay News 1月3日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=611370
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