
赤身の肉や加工肉の摂取量が多いほど、結腸直腸癌(がん)をはじめ、さまざまな癌のリスクが高まることが、米国政府の公衆衛生学研究者らによる新しい研究によって明らかにされた。この知見は、オンライン医学誌「PLoS Medicine」2007年12月号に掲載されている。
米国立癌研究所(NCI)のAmanda Cross氏が率いる米国立衛生研究所(NIH)と全米退職者協会(AARP)のチームは、1995~1996年に開始された「NIH-AARP食と健康の研究」の参加者50万人(50~71歳)の健康データを分析。赤身の肉(牛肉、豚肉、ラム)と加工肉(ベーコン、ソーセージなど)が癌の原発部位に及ぼす影響を調べた。
約8年の追跡調査期間中に癌に罹患した5万3,396人を、肉の消費量によって5つの群に分け、最大消費群は、赤身の肉で1日あたり約113gのハンバーガーか小さいポークチョップ、加工肉でベーコン4枚を摂取していた。赤身の肉の平均消費量は1,000カロリーあたり31.4gであった。赤身の肉と加工肉の消費量が多いと、結腸直腸癌や肺癌のリスクが増大し、進行性の前立腺癌リスクも高かった。
赤身の肉の消費量が多いと、食道癌や肝癌のリスク増大、喉頭癌リスクの増大傾向がみられた。男性のみ赤身の肉と加工肉の消費量が膵癌リスク増大と関連し、女性では赤身の肉消費量が多いほど子宮内膜癌の発症率が低かった。加工肉は、膀胱癌や骨髄腫のリスクの増大傾向と関連していた。癌の原因として、肉類に含まれ発癌に関与する飽和脂肪と鉄、高温の調理で生成される複素環アミンや多環芳香族炭化水素の関与などが考えられた。
米国癌協会(ACS)のColleen Doyle氏は「この研究は、大腸(結腸)癌のリスク低減のため、赤身の肉や加工肉の摂取量を減らすべきだとする勧告を裏付けるものだ」と述べ、より健康的な蛋白(たんぱく)源を探すことを勧めている。別の専門家は、今回の研究では調理法が検討されていないが、これが健康に影響を及ぼす可能性があると指摘している。(HealthDay News 12月11日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=610734
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