
都市部に住む女性の乳房組織の密度は郊外や農村地域に住む女性よりも高いという新しい研究結果が、米シカゴで開催された北米放射線学会(RSNA)年次集会で発表された。乳房密度が高い女性は乳癌(がん)のリスクが高いことから、この知見は重要とされる。
英プリンセスグレースPrincess Grace病院(ロンドン)のNicholas Perry博士らは、農村地域、都市郊外、都市部に居住または仕事をしている29~87歳女性972人のデジタルマンモグラム(乳房X線像)を検討した。
対象女性のうち225人は農村地域、135人は都市郊外、257人は都市部に居住または仕事をしていた。検討の結果、全体では脂肪性の乳房が26%に認められたが、それ以外の女性では散在型から高濃度までの範囲の乳房密度の所見が認められた。農村地域に住む女性では31%に脂肪性の乳房が認められたが、郊外に住む女性では26%、都市部に住む女性では22%にしか認められなかった。
都市部に住む女性のほうが、農村地域や郊外に住む女性よりも乳房密度が高い傾向が強かった。また乳房密度が高くなるリスクは、農村地域の女性に比べ、都市部の女性で54%、郊外の女性で14%それぞれ高かった。乳房密度が1%増加するごとに、乳癌を発現する相対的リスクが2%増加するといわれている。
米ニューヨーク大学癌研究所乳癌スクリーニング・予防プログラム責任者のJulia Smith博士は「乳房密度が高いことは、乳房の乳腺組織や乳管が脂肪組織よりも多く、癌の発現リスクの高いことや潜んでいる領域が広いことを意味する」と説明。同氏は、今回の研究結果について、環境やライフスタイルなど交絡因子を明らかにする必要があると述べ、都市部の女性のほうが食生活に恵まれ、運動量も多いことが乳房密度を高める一因である可能性を指摘している。
Perry氏は、過去の研究において都市部に住む女性が乳癌スクリーニングを受ける確率が低かったことを懸念し、「都市部に住む女性は、乳癌スクリーニングを受けるよう特に注意すべきだ」としている。(HealthDay News 11月26日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=610007
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