
癌(がん)のリスク低下には、体重管理、運動および適切な栄養摂取が鍵であり、これらの習慣を取り入れるのは早ければ早いほどよいことが、新しい研究によって示唆された。
この知見は米国癌研究協会(AICR)と英国の世界癌研究基金(WCRF)の報告書「Food, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancer: A Global Perspective(食品、栄養、身体活動と癌予防:グローバルな視点)」によるもの。7,000を超える研究を分析した結果として、太らない、毎日30分以上の運動をする、赤身の肉やアルコールの摂取量を抑える、加工肉を控えるなど、癌予防に有用な10の推奨事項が示されている。
今回の分析の結果、余分な脂肪と、食道癌、膵癌、大腸(結腸直腸)癌、子宮内膜癌、腎癌、閉経後の女性の乳癌とは明らかに関係していることが判明した。過体重のリスクは出生時から始まり、過体重の女児や身長の高い人では癌のリスクが増大する。研究者は、余分な体脂肪は体内のホルモンに影響を及ぼし、そのため細胞増殖の異常が生じ癌になる可能性が高まるという。一方、授乳は母子ともに癌の予防効果があり、推奨事項の1つとされた。
著者の1人である米ハーバード大学(ボストン)公衆衛生学部教授のWalter J. Willett博士は「癌は長年にわたり数多くの影響を受けた結果と考えるべきであり、癌になるか否かは遺伝子と日々の選択に関与関連しており、リスクも生活経験の積み重ねに影響される」と述べている。
米国癌協会(ACS)のColleen Doyle氏は、この知見がACSの栄養摂取と運動のガイドラインと一致しているとして、体重管理の重要性を訴え、AICRのKaren Collins氏は「体重に注意し、日常生活で定期的に運動し、バランスのとれた健康的な食事を摂ることで、癌の3分の1は予防できる」としている。
米国癌治療センター(CTCA)のCarolyn Lammersfeld氏は「この報告は、過体重または肥満と癌のリスク増大との関係をより明確に示した。農薬や環境汚染物質よりも肥満のほうがはるかに大きい危険因子(リスクファクター)だ」と述べ、現在癌でない人にはリスク低下のための試みを、癌生存者には癌再発予防のため食事と体重に関する推奨に従うことを勧めている。(HealthDay News 10月31日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=609616
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