
運動は、疾患の治療というよりも予防に最適と考えられがちだが、米国の研究で、負荷の少ない(low-impact)身体運動が、線維筋痛症(せんいきんつうしょう)に直接効果があることを明らかになった。線維筋痛症は、難治性の疾患で、強い痛みが伴い、疲労、不眠、その他の症状を引き起こす。米国女性の3.5%、男性の0.5%が罹患しているといわれており、治療法には、鎮痛薬や抗うつ薬、カウンセリングが用いられる。
今回の研究で、米ハーバード大学医学部(ボストン)医学助教授のDaniel S. Rooks氏らは、2002~04年に線維筋痛症の経験のある女性135人を、運動を行う3群を含めた4群に割り付け、患者の状態を評価した。被験者は、4カ月のプログラムの前後に、線維筋痛症の状態に関する質問表に回答した。
その結果、線維筋痛症の自己管理教育に加え、筋力トレーニング、有酸素運動、柔軟運動を行った被験者が最も著しい改善を見せた。また、自己管理教育を受けずに柔軟運動と有酸素運動を行ったグループと、3種類すべての運動を行ったグループも改善効果を示しており、自己管理教育のみの被験者の改善度が最も低かった。
また、運動により、社会的機能、メンタルヘルス(精神的健康)、疲労感やうつ症状の改善などほかの効用も認められ、身体機能への効果は、少なくとも6カ月持続していた。
Rooks氏はこうした効果の理由として、「心身両面への影響が考えられ、これまで筋肉を使用しないように指導されていた人たちに、筋肉を使えるという確信を持たせた」と述べている。研究結果は、医学誌「Archives of Internal Medicine」11月12日号に掲載された。(HealthDay News 11月12日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=609973
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