安定した冠動脈疾患(CAD)をもつ患者の尿中にアルブミンと呼ばれる蛋白(たんぱく)が少量でもみられた場合、心血管疾患により死亡するリスクが高いという知見が示され、米医学誌「Circulation」オンライン版に11月19日掲載された。血管疾患をもつ患者の評価および治療に密接に関わる知見といえる。
アルブミンは血液中に通常みられるものだが、尿中に認められる場合、腎臓の濾(ろ)過システムに異常があることを示し、腎血管を覆う細胞が損傷している可能性があるという。
今回の研究は、50歳以上の安定冠動脈疾患患者約3,000人を対象に実施されたもの。研究を率いた米ハーバード大学(ボストン)医学部准教授Scott D. Solomon博士によると、今回の研究では、たとえ微量アルブミン尿と呼ばれる程度の蛋白尿であっても、患者の心血管イベントリスクを有意に高めることが明らかになったという。Solomon氏らはこのほか、降圧薬トランドラプリル(ACE阻害薬)によって患者の尿中のアルブミン値が低下することも突き止めた。
今回の研究および同チームによる過去の研究から、「心臓専門医は患者の腎機能にもっと着目する必要がある」とSolomon氏は指摘している。また、「必ずしも透析を必要とする患者や腎臓専門医の診察を要する患者でなくても、軽度の腎疾患により心血管イベントのリスクが増大することを医師は理解しておくことが重要である」と同氏は述べている。(HealthDay News 11月20日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=610178
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