医師は高血圧の小児を4人に1人しか見つけることができず、安易かつ頻繁に見逃してしまうことが、米国の研究によって明らかにされた。
小児の高血圧が見逃されやすい最大の理由は、小児の年齢、性別、身長によって血圧の正常値が異なることである。例えば120/80 mmHgは成人や高年齢の小児にとっては正常だが、低年齢、低身長の小児では高血圧を示す。また、小児では、高血圧を示す測定値が3回みられて初めて正確な診断が可能となるが、健康な小児の場合、受診間隔が長く、これも診断が困難な理由の一つとなっている。
米ケースウエスタンリザーブCase Western Reserve大学(クリーブランド)と米ハーバード大学の研究チームは、小児の高血圧がどの程度診断されているのかを評価するために、オハイオ州北東部の3~18歳の小児1万4,000人以上を対象にデータを検討した。小児はそれぞれ、7年間の試験期間中に3回以上、健康な児童・生徒として診察を受けた。
その結果、高血圧の小児507人のうち、高血圧と診断されたのは26%のみであった。高血圧と診断される可能性を高める要因は、高年齢、高身長、肥満、3回以上の血圧測定値異常であり、高血圧と診断されないリスクが高い小児は低年齢で身長が低く、肥満に関連する診断を受けていなかった。
今回の研究の共著者であるハーバード大学医学部のDavid Kaelber博士は、この問題について「小児の年齢、性別、身長から血圧を算出し、測定値の異常を検知できる簡単なソフトウエアを用いることで比較的容易に解決できる」と述べ、診断未確定の小児の数を減らすことができるとしている。
米モンティフィオーレMontefiore小児病院(ニューヨーク)のRick Kaskel氏も「年齢、性別、身長を入力できるシステムがあれば、その小児の正常値の上限と下限が自動的にわかり、異常を直ちに発見できる」とし、さらに、小児にも高血圧は生じうるし、実際生じていることを保護者が認識することが重要だと指摘している。研究報告は、米国医師会誌「JAMA」8月22/29日号に掲載されている。(HealthDay News 8月21日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=607535
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