高果糖コーンシロップ(HFCS)を甘味料として用いた炭酸飲料には、糖尿病患者の血液中で増加する「反応性カルボニル(reactive carbonyls)」という化合物が多量に含まれることが、米国の研究によって明らかにされた。専門家は、組織損傷など糖尿病の合併症に関係するこの化合物によって、特に小児の糖尿病リスクが高まる可能性を懸念している。
HFCSは溶けやすくて甘味が強く、より経済的であるといった理由で、米国ではすべての炭酸清涼飲料に使用されている。ボストンで開かれた米国化学会(ACS)年次集会で発表された今回の研究では、米ラトガース大学(ニュージャージー州)食品科学教授のChi-Tang Ho氏らが、HFCSを含む炭酸清涼飲料11種について検討した。
その結果、HCFSを含む炭酸飲料1缶あたりに含まれる反応性カルボニルは、糖尿病患者の血中濃度の約5倍であることが判明。一般のグラニュー糖にはこの化合物は含まれていなかった。Ho氏は、HCFSを含まないダイエット炭酸飲料や水、フルーツジュースを子どもに飲ませることを勧めている。
同氏は、水和(hydrating)を促すスポーツドリンクや高カフェインのエナジードリンクにも多量のHCFSが含まれるとして注意を促している。また、茶に含まれる抗酸化化合物「エピガロカテキンガレート」(EGCG)や果汁が反応性カルボニル濃度を低下させる可能性もあるが、これについてはさらに研究を重ねる必要があるとしている。
米テキサス大学サウスウェスタン医療センター(ダラス)臨床栄養学助教授で米国栄養協会(ADA)広報担当のLona Sandon氏は「今回の研究では、HFCF含有の甘味飲料を飲む小児において、糖尿病リスクが高まると考えられる機序が示されたに過ぎない」と指摘。糖尿病との因果関係は明らかでなく、最終的な結論を出すには時期尚早としながらも、米保健福祉省(HHS)の食生活ガイドラインに従い、甘味飲料の摂取を減らすことを勧めている。
米ベス・イスラエル・ディーコネスBeth Israel Deaconessメディカルセンター(ボストン)のBarbara B. Kahn博士も、今回の研究結果については検証が必要だとしているが、「肥満や2型糖尿病、それに伴う心血管疾患のリスクが著しく増加していることから、肥満予防の点からもHFCSを含む甘味飲料の摂取は避けるべき」と述べている。(HealthDay News 8月24日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=607536
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