脳卒中後の患者がコレステロール降下薬スタチンの使用を中止すると、使用を続けた患者に比べ、1年以内の死亡リスクが倍増することがイタリアの研究で示され、米医学誌「Stroke」8月31日号で報告された。
脳卒中後のスタチン使用の利益はこれまでにも複数の研究で示されている。例えば、先ごろ報告されたスペインの研究では、もともとスタチンを使用していた患者89人のうち、脳卒中後にスタチン治療を中断した患者では46人中27人が3カ月後に死亡するか寝たきりになったのに対して、スタチンを中断しなかった患者で同様の結果となったのは43人中16人であった。
今回のイタリアの研究は、サン・フィリッポ・ネリSan Filippo Neri病院(ローマ)のグループが、脳卒中を起こした人のうち、心疾患などの大きな疾患のない患者631人(平均70歳)を追跡したもの。退院時、全員にスタチンを含む薬剤の服用を指示したが、4年半後、38.9%がスタチン使用を中止していた。中止までの平均期間は48.6日であった。
統計解析の結果、スタチン治療の中止は死亡の独立した危険因子となることが判明。中止した理由として、約4分の1の患者が消化不良などの軽い副作用を挙げたが、それ以外は特に理由はなかった。このほか、抗血栓薬(抗血小板薬)の使用中断によっても死亡リスク増大がみられることも明らかになった。
高齢者は、関節などの痛みを訴えてスタチンを中止したがることが多く、薬のせいではないと納得させることが難しいという。スペインの研究は入院中の急性の影響に着目したもので、イタリアの研究は退院後に着目したものだが、いずれもスタチン治療継続の重要性を示すものだと専門家は述べている。(HealthDay News 8月30日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=607785
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