恋愛の破局によって受ける衝撃は、実は本人が予想するほど大きくないことが、新しい研究によって明らかにされ、米医学誌「The Journal of Experimental Social Psychology」8月号で報告された。
今回の研究は、米ノースウェスタン大学(イリノイ州エバンストン)心理学部のPaul W. Eastwick氏が、同大学心理学部教授のEli Finkel氏、米カーネギーメロン大学(ピッツバーグ)の研究者らとともに、ノースウェスタン大学の新入生69人(17~19歳)を対象に実施したもの。破局前の予想がどれほど正確であるかを調べるため、9カ月間、追跡調査を行った。開始時の交際期間は全員2カ月以上であった。
Eastwick氏らは、2週間に1度、38週間にわたりオンラインでアンケート調査を実施し、毎回、現在の愛情の深さを尋ねた。また、別れた場合を想定して2、4、8、12週間後の自分の心境、破局から次の交際までの期間を予想させた。破局した人には、破局後10週間の間に数回、別れた後どれほど幸せか、別れたことでどれくらい動揺しているかを尋ねた。
38%(男性16人、女性10人)は6カ月以内に破局し、平均交際期間は4カ月間であった。破局2週間前に参加者が予想していた心痛は、破局後3カ月間で実際に経験した心痛よりもはるかに大きかった。もちろん、破局前に愛情が深いほうが破局後の落ち込みもやや激しかったが、別れのつらさを過大評価する傾向も強かった。
破綻前に、愛していない、または破局後2週間以内に次の交際を始めると答えた人の予想は、破局後の実際の経過をみると「非常に正確」であり、これは、愛情があまりない人のほうが心の準備ができており、将来に対して前向きかつ合理的であるためと思われた。Finkel氏は、この知見について「おそらくどの年齢層にも当てはまるもので、離婚の場合も予想するほどつらいものではないはず」という。
米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校心理学教授のArthur Aron氏は「この知見は貴重なもので、何かを予想すれば行動にも影響が及ぶ。必要以上におびえていると断ち切るべき交際でも続けてしまう。不合理な考えだが知っておくことは重要だ」と述べている。(HealthDay News 8月28日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=607653
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