果物や野菜、全粒穀物をたくさん食べても便秘が解消しなければ、食物繊維を摂取する以外の方法を検討すべきかもしれない。米ウィスコンシン大学内科教授のArnold Wald博士は「医師は簡便かつ安価という理由から食物繊維の摂取を勧めるが、便秘の原因はさまざまであり、どの患者にも有効というわけではない」と警告している。
米国直腸結腸外科医学会(ASCRS)によれば、約80%の人が生涯に一度は便秘を経験する。排便時の過度のいきみ、便が硬い、残便感、肛門直腸部の違和感、用手排便、週3回未満の排便といった便秘症状のうち2つ以上が、6カ月のうち持続していなくとも3カ月間以上あれば慢性の便秘とみなされる。
食物繊維の摂取不足や運動不足が最も一般的な原因とされているが、米アイオワ大学(アイオワシティ)内科学教授のSatish S.C. Rao博士は、それ以外にも、鎮痛薬や抗うつ薬などの薬剤投与、パーキンソン病などの神経障害、糖尿病などの代謝障害や内分泌疾患、狼瘡(ろうそう)などの全身疾患に付随して、便秘が生じることもあると指摘する。
また、便の通過時間が長い「輸送遅延型便秘症」、腹痛や腹部不快感が生じる過敏性腸症候群(IBS)など、結腸の神経機能障害や筋機能不全が直接、便秘を引き起こす場合もある。排便時に骨盤底筋と肛門直腸筋が協調しない「協調運動障害性排便」もその1つで、Rao氏らは、最近の研究で、協調運動障害性排便患者を対象に、腸機能を改善するバイオフィードバック療法(※身体機能を随意的にコントロールできるようにするための訓練法)の有効性を検討した。
米医学誌「Clinical Gastroenterology and Hepatology」に掲載されたこの研究で、Rao氏らは、フィードバック療法、プラセボバイオフィードバック療法、標準的治療(食事、運動、緩下薬)を比較し、バイオフィードバック療法が他の2つに比べて有用であることを明らかにした。米テンプル大学(フィラデルフィア)医学部教授のHenry P. Parkman博士によれば「奏功率は50~70%」である。
便秘の症状や重症度はさまざまで、深刻な問題にならなければ検査や治療を受けない人は多く、市販の刺激性軟下薬(下剤)やポリエチレングリコール、レーズンやプルーンなどで症状が軽減することもある。そして、食物繊維については、Rao氏は、時折起きる便秘に対しては有効な場合もあると述べている。(HealthDay News 8月31日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=603800
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