脳のニューロン(神経細胞)がブドウ糖(血糖)に反応する能力に障害を来すと、2型糖尿病発症の一因になるという可能性が示され、英科学誌「Nature」に掲載された。
2型糖尿病は、細胞が血糖量を適切に調節できなくなる疾患で、過去の研究から、2つの障害が同時に生じることに起因すると考えられている。1つは膵臓にあるβ(ベータ)細胞(インスリンを産生する細胞)の機能不全であり、もう1つは肝臓、脂肪、筋などの標的領域に対してインスリンの作用が効かなくなることである。
今回の研究で、脳のニューロンがブドウ糖によって適切に刺激されないという第3の因子が特定されたことになる。この研究は、米テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター、ハーバード大学医学部、オレゴン健康科学大学、ベス・イスラエル・ディーコネスBeth Israel Deaconessメディカルセンター(ボストン)の研究グループが率いた。
ハーバード大学のBradford Lowell博士によると、ブドウ糖によって脳のニューロンの一部が「興奮」することは以前から知られていたが、その理由や機序はわかっていなかったという。今回、このニューロンがブドウ糖の増大を感知し、血糖値を正常に戻す反応を開始することが明らかになった。ニューロンによるブドウ糖の感知が血糖値増大への反応に重要な役割を担っていることを初めて示したもので、この知見が2型糖尿病の新しい治療につながる可能性があるとLowell氏は述べている。(HealthDay News 8月30日)
http://www.healthday.com/Artic(le.asp?AID=607801
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