米国での大規模研究の結果、心疾患のリスクが高い女性がビタミンC、ビタミンE、β(ベータ)-カロテンなどの抗酸化サプリメント(栄養補助食品)を使用しても、心疾患を予防することはできないことが明らかにされ、米医学誌「Archives of Internal Medicine」8月13日号で報告された。
この知見は、無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験である「The Women's Antioxidant Cardiovascular Study(WACS: 女性の抗酸化剤心血管研究)」の結果として得られたもの。心血管疾患の既往または3つ以上の心血管リスクを有する40歳以上の女性患者8,171人を対象に、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンのサプリメントが心血管系にもたらす影響を9年以上追跡調査した。
研究の責任医師である米ブリガム・アンド・ウイメンズBrigham and Women's病院(ボストン)のJoAnn E. Manson博士は「これらの抗酸化サプリメントが総合的に心疾患のリスクを軽減するわけでも増大させるわけでもないことが判明。さらに、この結果は、健康な食事や運動、体重管理、禁煙など、従来の予防方法に対する努力を倍加しなければならないことを示すものでもある」と述べている。
米エモリーEmory大学(アトランタ)医学部助教授のNanette K. Wenger博士は「特に女性は抗酸化サプリメントを好む傾向があり、生命を救う薬剤の使用をやめてサプリメントの使用を開始することもあるが、今回の研究によって、これらサプリメントが従来の心血管疾患治療薬の代替にはならないことが示された」として注意を喚起している。
また、今回の研究では、ビタミンCとビタミンEの併用によって脳卒中リスクが低下する可能性も示されたが、Manson氏は有用と言うには時期尚早で、今後の研究が必要としている。米カリフォルニア大学デービス校内科学教授のIshwarlal Jialal博士は「この併用に関する研究に興味を示すとともに、今回の研究はこれらの抗酸化サプリメントが単独であれ、併用であれ無害であることを示した点で重要だ」と語る。
米国心臓協会(AHA)では、1994~2002年のWACS研究の知見をもとに、心疾患の予防に抗酸化サプリメントを使用すべきではないというガイドラインを2004年に発表している。(HealthDay News 8月13日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=607253
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