中年以降であっても、心臓の健康に良い生活習慣―少なくとも5種類以上の果物や野菜を毎日摂取し、週2.5時間以上の運動を行い、健康な体重を維持し、禁煙する―を身に着ければ、心血管疾患や死亡のリスクを大きく減らすことができるという研究報告が、米医学誌「American Journal of Medicine」7月号に掲載された。
健康に良い生活習慣を中年以降に始めても手遅れでないかどうかを検証した、この「時計の針を元に戻す研究(the turning-back-the-clock study)」で、米サウスカロライナ医科大学(サウスカロライナ州)のDana E. King博士らは、「地域社会における動脈硬化症のリスク(ARIC)」試験に参加した45~64歳の男女1万5,792人のデータを収集し、4年間の追跡調査を行った。
研究の結果、この4つの生活習慣を守った人は、あまり守らなかった人に比べて、心臓の障害が生じる可能性が35%、死亡リスクが40%低下した。45歳以降に生活習慣を変えたことによる恩恵はわずか4年でも明らかで、健康習慣を少しでも変えれば恩恵が得られることが判明した。また、この4つの生活習慣は、3つしか守らなかった場合と比べても有益で、3つだけの場合、死亡率は低下したが心血管疾患のリスクは低下しなかった。
ただし、今回4つの生活習慣を実施していた人はわずか8.5%、45歳以降に生活習慣を変えた人は8.4%にすぎず、男性、黒人、大学教育を受けていない人、低収入の人、高血圧症または糖尿病の病歴がある人はいずれも45歳以降に健康な生活習慣を身に着けようとしない傾向がみられた。
健康に良い生活習慣(正しい食生活、活動、禁煙)が、心疾患、癌(がん)、糖尿病のリスクをそれぞれ80%、60%、90%低下させることは多くの専門家が認めている。米エール大学(コネティカット州)医学部予防研究センター長のDavid Katz博士は「健康な生活は最も強力な薬で、習慣を変えることは難しいがそれだけの価値があり、しかもいつ始めてもかまわないことがわかった」と述べている。(HealthDay News 6月28日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=606022
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