アレルギー体質の成人では、特にネコアレルギーがなくともネコアレルゲンへの曝露が有害であることが、欧州の新しい研究によって明らかにされた。今回の研究は、英インペリアルカレッジ(ロンドン)医療統計学教授のSusan Chinn氏らが、欧州の20施設において無作為に選択された約1,900人を対象に実施したもの。
研究の結果、ネコアレルギーはないがそれ以外の一般的な3つのアレルゲン(チリダニ、カビ、オオアワガエリ)に感受性のある人では、ネコアレルギーのある人と同様の気道反応性亢進がみられ、アレルギー体質の成人ではネコアレルゲンに対する中等度の曝露が有害であることが判明した。
Chinn氏は、すべてのアレルギー患者がネコへの曝露を減らすことによって恩恵を得られる可能性があると述べ、「喘息患者ではネコに対する感受性を調べるだけでは不十分」としている。また、同氏によれば、中等度の曝露はネコを飼っている場合に限らず、近所にネコがいる場合にもマットレスのほこりにネコのアレルゲンが認められた。
米ジョージワシントン大学(ワシントンD.C.)医学部臨床助教授のJerry Shier博士は、この理由を「ネコアレルゲンが他のアレルゲンに比べて粘着性で、小さく軽いので空気伝播(でんぱん)しやすく、特に広がりやすいため」と説明している。また、アレルギーがない人での気道反応性亢進の原因として、免疫系を刺激するエンドトキシン(細菌細胞内に存在する毒素)やネコによるそれ以外の物質の関与も考えられるとも述べている。
米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)デビッドゲフェンDavid Geffen医学部助教授のMarc Riedl博士は、ネコアレルゲンが広範囲に影響を及ぼす理由の一つとして、「ネコアレルゲンがチリダニの4分の1の大きさしかなく、ほかのアレルゲンよりもはるかに肺に到達しやすい」ことを挙げている。この知見は、米医学誌「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」7月1日号に掲載されている。(HealthDay News 7月2日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=606057
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