トマトを豊富に含む食事や、トマトに含まれ抗酸化作用を持つリコピンが癌(がん)予防に役立つ確証はほとんどないことが、米国食品医薬品局(FDA)の調査で明らかになった。この報告は、トマトの摂取と前立腺癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌のリスク低下と関係はないとする2005年11月に出されたFDAの見解の裏づけたもの。
FDAは以前に、トマトによって肺癌や大腸癌、乳癌、子宮頸癌、子宮内膜癌のリスクが低下する証拠がないことを示し、2005年11月の見解では、サプリメント製造業者American Longevityの栄養機能表示申請に対して、「リコピンが癌リスクを低下させるという栄養機能表示を支持するだけの信頼できる証拠がない」としている。
米医学誌「Journal of the National Cancer Institute」7月10日号に掲載された今回の報告によれば、FDAは、トマトやリコピンの摂取量と全体的な癌リスクとを比較した107の観察研究、血中リコピン濃度を検討した23の研究、前立腺癌や大腸癌、乳癌など個々の癌リスクとリコピンまたはトマトの摂取を比較した多数の研究を検討。癌予防のためにトマトの摂取量を増やすことを勧めるには、証拠が不十分という結論に至った。
米国立衛生研究所(NIH)のPaul Coates氏は、この報告によってFDAの決定プロセスがオープンにされたことを評価しつつ、これがリコピンの癌予防に関する最終的な結論というわけではなく、単にリコピンと癌に関する情報が確実なものではないという事実を示しているにすぎないと述べている。
また、米国対がん協会(ACS)の栄養疫学者Marji McCullough氏は、ACSでは特定の食物を勧めるのではなく、ガイドラインとして、野菜・果物などさまざまな食物の摂取を勧めており、トマトもその一つだと述べている。(HealthDay News 7月10日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=606274
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