朝鮮ニンジンは癌(がん)患者の疲労の軽減に、アマニ(亜麻の種)は前立腺癌治療に有用であるという癌の代替療法に関する知見が、シカゴで開かれた米国癌治療学会(ASCO)年次集会で報告された。一方、サメ軟骨は肺癌治療に有用でないことも明らかにされた。
アマニに関する研究は、前立腺切除術を行う予定の男性161人を対象に米デューク大学が実施したもの。患者を通常食の継続群、外科手術前に1カ月間1日30gのアマニ摂取群、低脂肪食摂取群、低脂肪食とアマニ摂取群の4群に分けて検討。
その結果、低脂肪食であれ通常食であれ、アマニを摂取した群では腫瘍の成長速度が最も遅いことが判明した。専門家の1人は、今回の研究を「非常に有望な出発点」と述べている。アマニにはオメガ-3脂肪酸と食物繊維が豊富に含まれている。
もう一つの有望な初期的研究は、米メイヨークリニックの研究者らによるもので、朝鮮ニンジンによって癌患者の疲労が軽減されることが明らかにされた。今回の研究では、治療中または治療後で、余命が6カ月以上、疲労の既往がある癌患者約300人を、1日あたり750, 1,000、2,000mgのウィスコンシン産朝鮮ニンジン投与群あるいはプラセボ(偽薬)投与群のいずれかに無作為に割り付けた。
朝鮮ニンジンを1,000mg以上投与した群では約4分の1が、「中等度」または「非常に」疲労が改善したと報告したが、750mgおよびプラセボ群では10%のみであった。メイヨークリニック腫瘍学准教授のDebra L. Barton氏は、今後、大規模試験を行う予定だという。
一方、癌の治癒効果があるといわれていたサメの軟骨に関しては、進行非小細胞肺癌では有用ではないことが判明した。化学療法と化学放射線療法を受けた肺癌患者約400人を対象に、サメ軟骨またはプラセボ(いずれも液体、1日2回投与)のいずれかに割り付け、約4年間の追跡調査を行ったが、サメ軟骨群(14.4カ月)とプラセボ群(15.6カ月)の生存率に統計学的な有意差は認められなかった。
今回の研究は、米国立癌研究所(NCI)の要請で実施された第III相試験で、Aeterna Zentaris社(カナダ)が開発中の薬剤AE-941を使用し、サメ軟骨に関する科学的な大規模臨床試験はこれが初めて。専門家の1人は「これでサメ軟骨に関する患者からの質問に答えられる」と述べている。同社はこの製品の開発を中止した。(HealthDay News 6月2日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=605077
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