心臓と腎臓はそれぞれ体内で重要な働きをもつ臓器だが、両者は互いに密接な関係のあることが、心臓と腎臓の疾患との関連性に焦点を当てた2件の研究により明らかになった。
1件目の研究は、腎機能低下患者での心血管疾患のリスクを検討したもの。米William Beaumont病院(ミシガン州)の研究者は、3万7,000人以上(平均53歳)を対象に48カ月追跡調査を実施。研究開始時に被験者全員が、糖尿病や高血圧症、腎疾患の個人歴あるいは家族歴を有してした。
血液と尿を採取し、腎疾患マーカーである貧血、推定糸球体ろ過率(eGFR: 腎臓による血液のろ過率)、微量アルブミン尿(尿中のアルブミン蛋白値の上昇)の3項目を検査。その結果、被験者の15%が腎機能低下を示すeGFR値を示し、13%が貧血、49.5%が微量アルブミン尿であった。また8%は心臓発作や脳卒中の病歴を自己申告していた。
これら3つの腎疾患マーカーそれぞれと心血管疾患と関連性が認められた。また、3つのマーカーすべてを有する被験者の25%以上は心血管疾患をもっており、追跡期間を通じての生存率は他の被験者に比べ93%低かった。研究者は、心血管疾患の症状歴のないこれら腎疾患のリスクマーカーをもつ人に、心血管疾患検査は有用な結果をもたらすとしている。
2件目は、心血管疾患を持つ人の腎機能を検討したもの。米タフツ大学(ボストン)ニューイングランド・メディカルセンターの研究者らは、過去に行われた2件の大規模な心血管健康研究に参加した1万3,800人以上(平均57.6歳)のデータを調査。追跡調査期間は平均約9年。研究開始時に心疾患に罹患していた人の7.2%に腎機能低下が認められたのに対し、非罹患者では3.3%であった。
研究者は、心血管疾患が腎機能低下をもたらし、腎疾患へと進展させることが示されたとするとともに、これらの患者の多くは、プライマリー・ケア医か心臓病専門医がケアしているが、腎疾患のリスクを十分に念頭に置いて治療にあたることが重要と指摘している。研究結果は、米医学誌「Archives of Internal Medicine」6月11日号に掲載されている。(HealthDay News 6月14日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=605384
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