妊娠中に片頭痛のある女性は、脳卒中、心臓発作などの血管障害が生じる可能性が有意に高いことを示した研究が、ボストンで開催された米国神経学会(AAN)年次集会で発表された。
米デューク大学(ノースカロライナ州)メディカルセンター助教授のCheryl Bushnell博士らは、2000年から2003年にかけて女性約1,700万人の妊娠中のデータを検討した。このうち約3万4,000人が片頭痛の治療を受けており、妊娠中に片頭痛のあった女性は、脳卒中リスクが19倍、心臓発作リスクが5倍、心疾患、血栓などのその他の血管障害リスクが2倍以上であることがわかった。また、分娩時の年齢が35歳以上だった女性は、妊娠中に片頭痛がみられる確率が高かった。
Bushnell博士は、これで因果関係が裏付けられたわけではなく、今後さらに研究を重ねる必要があるが、片頭痛と血管危険因子(リスクファクター)を同時にもつ女性は、妊娠中は危険因子の改善に努める必要があると述べている。
米Montefioreモンテフィオーリ頭痛センター(ニューヨーク市)のRichard Lipton博士は、片頭痛を糖尿病や高コレステロールと同様、管理すべきものとして捉える必要があるとしている。片頭痛のある人は、ただ不安がるのではなく、適切な治療を受け、体重や血圧を適正に保つなどして、心疾患および脳卒中の危険因子を管理することが大切だという。
過去の研究では、妊娠中の片頭痛が脳卒中の危険因子となるほか、心疾患の予測因子にもなることがわかっており、妊娠していない女性でも片頭痛と脳卒中および心疾患との関連が認められている。特に前兆を伴う片頭痛は、心疾患および脳卒中の危険因子であるとの証拠も多数示されているとLipton氏は述べている。
片頭痛は血管性の頭痛であることから、今回の知見は生物学的にも理にかなっているとBushnell氏は述べている。しかし、片頭痛をもつ人が何十万人といる中で、リスクのある人をどのように特定するかが問題だという。差し当たっては、妊娠を先延ばしにしている女性ですでに糖尿病、高血圧、肥満などの危険因子のある人は、よいタイミングでこの情報を得たと考えるべきだと同氏は述べている。(HealthDay News 5月1日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=604026
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