トランス脂肪(酸)を多く摂取する女性は、摂取量が少ない女性に比べて心疾患リスクが高いことが、米国心臓協会(AHA)誌「Circulation」4月10日号掲載の研究で明らかになった。トランス脂肪は、硬化油脂とも呼ばれる液体油の合成物質で、LDL(悪玉)コレステロールを増加させる一方で、HDL(善玉)コレステロールを減少させる。濃厚で硬度であることから、血管を詰まらせ、心臓発作や脳卒中の原因にもなる。
米ハーバード大学(ボストン)公衆衛生学部栄養・疫学准教授のFrank Hu氏らは、現在進行中の看護師健康調査に参加している女性約3万3,000人の血液標本を検査。6年の研究期間中に166人が心疾患を発症した。研究者らは、健康な女性327人を対照として選出し、血液中のトランス脂肪値で被験者を4段階に区分して検討した。
その結果、上位4分の1(最も摂取量の多い)に属する被験者は、最下位グループに比較して心疾患リスクが3倍高く、2、3番目に属する女性では60%高いことが明らかになった。また、血中レベルからトランス脂肪の1日摂取量を割り出した結果、最下位グループの1日摂取量は2.5g、最上位グループは3.6gだった。米国食品医薬品局(FDA)は、平均的な米国食のトランス脂肪含有量は1日分5.8gと見積もっている。
米ニューヨーク大学医療センター女性健康プログラムのNieca Goldberg博士は「わずかな違いがリスク増大に結びつくため、食事からトランス脂肪を排除すべきである」と述べているが、実際には外食に含まれる内容物を知るのは難しい。しかし、同氏は、ニューヨーク市では、2008年以降、レストランでのトランス脂肪を使用した食事の提供を禁ずる法律が適用されることになっており、全米に「ドミノ効果」をもたらすとみている。
Hu氏は、パッケージ食品購入の際には、トランス脂肪非含有の食品を選ぶことが望ましいが、現在の規則では、含有量が0.5g以下の場合には、ゼロと表示することが可能となっている。表示を変える必要があるが、それまでの間、トランス脂肪ゼロと書かれていながら、「一部硬化植物油」という成分表示がある食品には、トランス脂肪が含まれていると理解すべきだと忠告している。(HealthDay News 3月27日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=603129
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