前回は『ゆとり世代』という羨ましい生き方をしてきた世代について触れてみたが、今日はマネージメントで最も重要なモチベーションについて、私が悩ましいと考えている話。
モチベーション1.0とは、生存本能をベースにしたもので、『寝てぇ』『食いてぇ』『●りてぇ』など。
人間社会に商業が生まれ、部族外の人間とモノを交換するようになり、生存本能だけのモチベーションが機能しなくなった。
2.0は『信賞必罰』に基づいたモチベーション。行動に褒美を出せばその行動が増え、行動を罰すればその行動が減るというもので、この2.0は長い経済活動の中で大きな効果を発揮してきた。
クラウド時代に突入し、クリエイティブな仕事、概念化能力を必要とする仕事では、2.0が機能しない仕事も多くなってきた。
3.0は『生存本能』『信賞必罰』に根ざしたものではなく、『楽しいからやりたい』『好きだから』『正しいから』『社会貢献できるから』といった、現代社会における人間の欲求をベースにしたもの。
現代社会では、自律性、熟達、目的といったものは人間の本性であり、強制されるより内発的動機があったほうが遥かにモチベーションが高いものになるのだ。
しかし、企業の多くは2.0のほうが3.0より賢く合理的で正しいアプローチだと考えているようだ。
2.0は、単純作業をする人のやる気を引き出すのには向いているが、複雑な事業開発やプランニングには適していないという研究成果がある。
ただ、2.0真っ只中の日本に3.0がインストールできるのか。
この20年、日本のGDPは増えていないのに、日本人の資産は50%も増えている。つまり金を稼いでいないのではなく、金を使っていないわけで、平均寿命65才の時代に作られた定年60才を、平均寿命70才を越える今、10才引き上げればよい。
人は老いるとともに、次世代の育成に関わるようになり、誰かの人生にポジティブに働きかけるようになる。
そして政治家が『孫に借金を押し付けるのはよくない!』と合理論ではなく精神論を説くようになれば、日本でも3.0が機能するのではないか。
要するにモノ余りな先進国なのだから、ハードよりソフトが必要な時代なのに、ハード開発時代の古いヴァージョンのOSを見直す時代にきたのでは?という話だ。
『会社に通勤させなければ』『正社員じゃなければ』、高いアイデンティティーを共有できないのは、OSが古いからではないだろうか。という仮説を実証してみたいとは思わないか。

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