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特定健診の問題点、展望は?

第12回健康食品セミナー NPO法人健康食品フォーラムは18日、都内で「特定保健指導と健康食品」のテーマで「第12回健康食品セミナー」を開催した。
 せんぽ東京高輪病院・栄養管理室長の足立香代子氏は「特定健診・特定保健指導の現状と問題点」と題し、講演。保健指導の人材育成も行う立場から、4月にスタートした「メタボ健診」の問題点を指摘した。
 足立氏は、まず特定健診制度の展望について「先が見えない」と明言。その理由に管理栄養士がメタボ対策などで行う保健指導の一環として、全国で整備が進められる「栄養ケアステーション」が派遣業法に引っかかることが判明したこと。窓口がないこと。健診結果と栄養のアセスメントきちんとできる人材が少ないこと、などを挙げた。
 さらに制度上の問題として国民保険の人には強制力がなく自己管理となること。メタボを基本とした指導制度にしたことでLDLコレステロール高値が対象外であり、CKDの可能性がある尿タンパクの連続排出、クレアチニン上限値でも情報提供レベル、など重篤者を軽視しがちであること、を指摘した。現状では医療費削減という観点では、その目的が達成されるどころか増大する可能性があるとした。
 一方でトクホや健康食品などメタボ対策商品は開発が進んでいる、との見解を述べた。スタートして3ヶ月だが、全体にまだ様子見の模索段階で課題も多々あるとした。
 続いて日経BP社バイオ部BTJ編集長の河田孝雄氏が「ジャーナリストから見た特定健診・保健指導の今後の展望」のテーマで登壇。最近の取材事例をレポートしながら、特定健診を取り巻く環境などについて語った。

2008年07月18日 18:41