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コーラルバイオテック / 沖縄産サンゴカルシウム素材の用途拡大に注力

沖縄産サンゴ未焼成カルシウム素材「コーラルバイオ・PW/PW-S」写真 コーラルバイオテック(株)(本社沖縄県那覇市、小田光男社長)は、沖縄産サンゴ未焼成カルシウム素材「コーラルバイオ・PW/PW-S」の供給を、一般食品や介護食品関係、ペットフード、ペット用サプリメント用途などへの拡大していく方針。現在は自社のサプリメント「楽らく快歩」や「サンゴ丸1135」に用いるなど、健康食品用途が中心という。
 同素材は、沖縄の海から採取した風化造礁サンゴ粒を厳選、微粉末化したもの。風化造礁サンゴは、造礁珊瑚の骨格が数千年から数万年もの歳月により、礁から離れ海流に運ばれ風化し、細かい砂となって海底に堆積したもので、“カルシウム”のほか、“マグネシウム”や“カリウム”など20種類以上の“ミネラル”を含有する。特に“マグネシウム”は2.08%含んでおり、一般的な“カキ殻カルシウム”や“卵殻カルシウム”素材と比べ、4~5倍の高い含有率を持つ。
 「珊瑚は清澄な海でしか生存できないクリーンな原料。あらゆる“ミネラル”を造礁している生物で、“良質な骨”を作ることが可能だ」(同社関東支社・樺山博営業部長)。良質な骨とは、硬いだけでなく、たわみ率、破断エネルギー吸収量(強靭性)、応力(強度)などを高水準で有するものを指し、“カルシウム”以外の配合成分も、この形成に寄与すると考えられている。
 琉球大学医学部の研究によると、“サンゴ未焼成カルシウム(CS)”を数ヶ月間与えたマウスの骨には、標準飼料(別のカルシウム源を同等量摂取)を与えられたものと比べ、たわみ率、強靭性、応力について増強効果がみられたほか、骨成分の増加が確認された。また、より多くの“CS”を与えられたマウスでは、骨の硬度でも向上がみられたほか、そのほかの指標でも対照との差が歴然となったという。この理由について、同大学は、“CS”が“マグネシウム”や、骨形成の必須元素である“可溶性ケイ素”を高含有することを可能性として挙げている。
 「サンゴカルシウムの認知度はまだ低い。この素材の良さを訴え、違いを理解してもらえる業種を中心に展開していきたい」(同氏)。同素材には粒度が2種類あり、「コーラルバイオ・PW」が330メッシュ(44μm)スルー、「PW-S」が500メッシュ(27μm)スルー。「PW」はせんべいや乳児用クッキーなど一般加工食品に、より細かい「PW-S」は健康食品の錠剤用途などを考えている。
 なお、風化造礁サンゴの採集に関しては、砂利採取法に基づき、陸から1km以上離れた沖合いで行われており、生きた珊瑚に影響を与えることはないという。

2007年10月11日 11:30