財)医療経済研究・社会保険福祉協会(東京都港区、中野徹雄理事長)は1日、「医療における食事バランスガイドの利用と健康食品の位置づけ」と題した第7回健康食品フォーラムを開催した。
スピーカーには、矢澤一良・東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科教授、北島智子・厚生労働省医薬食品局食品安全部新開発食品保健対策室長、水島裕・聖マリアンナ医科大学名誉教授・日本抗加齢医学会理事長、橋詰直孝・和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授、兵頭一之介・筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系消化器内科教授を迎えた。後援は厚生労働省、農林水産省、文部科学省。
当日、司会も務めた矢澤教授はプロローグで、「食事バランスガイドに基づく健康の維持・増進とQOL向上」と題して、昨年、厚労省と農水省が提示した主食、副菜、主菜などの望ましい組み合わせや量などを示した「食事バランスガイド」を解説。その上で、医療の領域においても「食事バランスガイド」を念頭に置いた「知的食生活」が必要であり、それにどのように健康食品を応用できるかについて述べた。
基調講演を行った北島室長は、「『健康食品』の最近の話題」として、保険機能食品(栄養機能食品と特定保健用食品)の定義を説明。表示内容の充実や適正化、安全性の確保、虚偽誇大広告など、健康食品の抱える課題と行政の対応を説明した。
「抗加齢医療・健康食品の重要性とエビデンス」と題した講演で水島名誉教授は、医療費増加の大部分を占める高齢者の医療費を削減するには抗加齢医療が必要だと指摘。抗加齢医療の先進国・米国と日本の同医療への助成金を比較、日本の予算の少なさを問題視し、日本も積極的に研究助成に取り組むべきだと述べた。
橋詰教授は、「メタボリックシンドロームとサプリメント」について講演を行い、メタボリックシンドロームの解説、およびコエンザイムQ10のメタボリックシンドロームに対する影響力について、症例を交えて紹介した。
「がん患者における健康食品の利用実態と医師の認識」について講演を行った兵頭教授は、自らが主任研究者を務める「厚生労働省がん研究助成金『我が国におけるがんの代替医療に関する研究』班」の行った調査結果から、がん患者の代替療法利用率は45%であり、そのうち89%が健康食品・サプリメントを利用していると報告。しかし、臨床試験が十分に行われていないため、がん専門医の82%が健康食品類にがんに対する臨床的な有効性はないと考えていると述べ、臨床試験体制の必要性を強調した。
講演終了後、約50分にわたりパネルディスカッション、質疑応答が行われた。当日、フォーラムには430人が、また引き続き行われた懇親会には90人が参加した。
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