商機のタネ
第59回
消費者優先にもほどがある、の話
あるのかないのかグレーだが、トクホをおろし、研究者が実験データを公開したが“悪用”され摘発。
花王の「エコナ」と山本化学工業の「バイオラバー」の話だ。
いずれも多くの消費者が知る話題の商材で、消費者庁による通知。
エコナの件は言いがかり的な側面もゼロではなさそうだが、それにしても発足2ヶ月足らずというのに、消費者庁の“猛威”はすさまじい。
この2件が意味することは一体なにか。
「消費者を少しでも惑わすと痛い目にあう」。
そういうことなのだろうか…。
そうだとすると、法律のない健康関連業界は、消費者による“独裁体制”になりかねない。
悪徳な企業も存在し、消費者の声は確かに大切だが、それでもある程度蓄積し、咀嚼した上で、企業側に還元していくシステムでなければ、商機がタネの時点で腐ってしまう。
いまはあくまで発足ホヤホヤの気合のロケットスタートに過ぎない。
消費者庁の存在意義は認めるが、そうであると信じたいものである。
(2009/10/23)