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「ラクトフェリン」による内臓脂肪細胞の脂肪分解促進効果を世界で初めて確認


[2010/03/29]

ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)研究開発本部は、この度、京都府立医科大学・西野にしの輔ほ翼よく教授、京都市立病院・吉田俊秀教授、名古屋市立大学大学院・飯郷正明客員教授、東京大学・加藤久典教授、北海道大学大学院・宮下和夫教授、細川雅史准教授と共同で、牛乳・母乳などに含まれる多機能性タンパク質「ラクトフェリン」が、成熟した内臓脂肪細胞に対して、脂肪滴の分解阻害タンパクであるペリリピン量を低下させることで、脂肪分解促進作用に関与することを世界で初めて見出しました。

さらに東京大学大学院・清水しみず誠まこと教授、戸塚とつか護まもる准教授らと共同で、「ラクトフェリン」に「ラブレ菌」を配合した腸溶錠が、腸内環境改善効果を示すことをヒト試験にて確認しました。

この研究成果は『日本農芸化学会2010年度大会(2010年3月27日〜30日 東京大学駒場キャンパス)』、及び『第64回日本栄養・食糧学会大会(2010年5月21日〜23日 アスティとくしま)』において発表する予定です。

1.研究の経緯

当社は、これまで母乳に多く含まれる多機能性タンパク質「ラクトフェリン」について研究を進め、2007年には歯周病菌毒素LPS*1を不活性化し、炎症の進行を抑制する効果を見出しました。この研究の過程で、「ラクトフェリン」を小腸まで届けたマウスでは、腸管まわりの内臓脂肪が減少している事を見出しました。そこで、「ラクトフェリン」と脂質代謝との関連性について研究を進めた結果、腸溶加工*2「ラクトフェリン」が内臓脂肪の蓄積抑制に有効であることを初めて明らかにし、ヒト臨床試験にて実証しました。

この度は、蓄積された内臓脂肪に対する「ラクトフェリン」の分解作用メカニズムについて、検討を行いました。

さらに、「ラクトフェリン」の腸内有用菌に対する増殖促進効果に着目し、腸内環境改善効果とともに免疫機能増強作用を持つことがすでに確認されている「ラブレ菌*3」を共に用いることで、優れたヒト腸内環境改善効果が得られることを検証いたしました。

*1 Lipopolysaccharide リポポリサッカライド(リポ多糖)

*2 特殊コーティング技術により、胃では溶けずに腸に届いて溶ける加工

*3 Lactobacillus brevis subsp. coagulans “ラクトバチルス ブレビス”菌

京都の「すぐき漬け」より分離された、代表的な「植物性乳酸菌」

【ラクトフェリン】多くの哺乳動物の乳に含まれており、ヒトの母乳、特に出産後数日の間に多く分泌される「初乳」に最も多く含まれているタンパク質の一種。外部から進入する細菌やウイルスからの攻撃を防ぐ防御因子のひとつと考えられている。整腸作用(腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌の増殖を助ける)、免疫賦活、大腸がん予防などの多様な生理活性をもつ物質として注目されている。

2.研究内容の詳細

■「ラクトフェリン」による内臓脂肪の分解促進効果を確認

「ラクトフェリン」の内臓脂肪の分解促進効果を検討するため、ラット腸間膜から採取した成熟脂肪細胞を用い、ニュートリゲノミクス技術*4を活用し解析を行いました。脂肪は分解されると、脂肪酸とグリセロールが生成されることから、脂肪を蓄積した成熟脂肪細胞に「ラクトフェリン」を10〜1000ppmの5水準の濃度で添加し、48時間後に生成されるグリセロール量を測定しました。その結果、「ラクトフェリン」添加量が多くなるに従ってグリセロール生成量も増加し、「ラクトフェリン」の脂肪分解促進作用が確認されました(図1)。

また、脂肪分解関連遺伝子を解析した結果、「ラクトフェリン」に「ペリリピン(脂肪分解を促進するリパーゼの働きを阻害するタンパク)」の遺伝子発現を低下させる現象が確認できました。

以上の結果より、「ラクトフェリン」は内臓脂肪細胞に対する脂肪分解促進効果があり、その作用メカニズムは、「ラクトフェリン」が脂肪滴の分解阻害タンパクである「ペリリピン」量を低下させることによる可能性が示唆されました(図2)。

*4 食品中の機能成分が生体内でどのような反応を起こすかを、網羅的な遺伝子解析技術で分析する方法。飛躍的に技術開発が進んでいる分野で、本研究の解析実施機関である東京大学は世界3大拠点の一つである。

「ラクトフェリン」による内臓脂肪細胞の脂肪分解促進効果を世界で初めて確認

・「ラクトフェリン+ラブレ菌」配合腸溶錠の、腸内環境改善効果をヒト試験にて確認

さらに本研究では、「ラクトフェリン」に加えて、免疫機能増強作用が確認されている「ラブレ菌」を配合した腸溶製剤を用い、便秘傾向の女性に対して腸内環境が改善するかどうかを調べました。

試験は二重盲検*5クロスオーバー試験により、以下のように行いました。排便回数が2週間で10回以下の便秘傾向の女性32名(年齢20〜60歳)を対象に、「ラクトフェリン+ラブレ菌」腸溶錠摂取群(1日あたりラクトフェリン300mg、ラブレ菌180億個)と、2つとも入っていない腸溶錠摂取群(プラセボ群)の2群に分け、〔2週間摂取→4週間の摂取休止期間→2群を交替してさらに2週間摂取〕を行いました。評価は、摂取前後での排便状態(回数、日数、量)、腸内細菌の種類・量、血液検査、尿検査を実施しました。なお、試験期間中の食事量制限は行わず、その他の乳酸菌と食物繊維のサプリメント摂取は制限しました。

その結果、「ラクトフェリン+ラブレ菌」腸溶錠を2週間摂取することで、排便回数及び排便日数が摂取前と比較して有意に増加しました(図3、図4)。また腸内有用菌であるビフィズス菌(Bifidobacterium属)が腸内で有意に増加していることが、糞便の検査でわかりました(図5)。これらの結果から、「ラクトフェリン+ラブレ菌」がヒトの腸内環境を改善する効果をもつことを確認しました。

*5 評価者、被験者の双方に摂取製剤の種類を明らかにしない方法

「ラクトフェリン」による内臓脂肪細胞の脂肪分解促進効果を世界で初めて確認

「ラクトフェリン」による内臓脂肪細胞の脂肪分解促進効果を世界で初めて確認

【以上、当社は「ラクトフェリン」について、以下の2点を明らかにしました。

1.内臓脂肪に対する脂肪「蓄積抑制」に加え、今回、「分解促進」に関与していることを世界で

初めて確認

2.「ラクトフェリン+ラブレ菌」の腸溶錠は、腸内環境改善効果があることをヒト試験にて立証

今後はさらに、「ラクトフェリン」の内臓脂肪低減効果メカニズムの解明を進めるとともに、「ラクトフェリン+ラブレ菌」の免疫力向上への関与を明らかにし、「ラクトフェリン」の生体に対する有用性の研究を進めてまいります。

【日本農芸化学会 2010年度大会】発表概要

◎開催日 2010年3月27日(土)〜30日(火)

◎発表日 3月28日(11:48、AG会場)

◎会 場 東京大学 駒場キャンパス

◎演 題 内臓脂肪細胞におけるラクトフェリンの脂肪分解作用の解析

○石原康晴1) 、小野知二1) 、藤崎央子1) 、森下聡1),4) 、大寺基靖1) 、

村越倫明1),4)、杉山圭吉1),7)、飯郷正明2)、吉田俊秀3)、加藤久典4) 、

細川雅史5)、宮下和夫5)、西野輔翼6),7)

1)ライオン梶A2)名古屋市立大院・医、3)京都市立病院、4)東大・総括プロジェクト

機構、5)北大院・水、6)京都府立医科大、7)立命館大

【第64回 日本栄養・食糧学会大会【第64回 日本栄養・食糧学会大会】発表概要

◎開催日 2010年5月21日(金)〜23日(日)

◎発表日 5月23日(15:36、C会場第2特別会議室)

◎会 場 アスティとくしま

◎演 題 便秘傾向の女性に対するラクトフェリン及びラブレ菌配合腸溶錠の腸内環境改善効果

○鈴木則行1)、小野知二1)、飯田教雄1)、小出操1)、村越倫明1),3)、ベ・ミンジョン2)、

戸塚護2)、清水誠2)、杉山圭吉1),4)、西野輔翼3),4)

1)ライオン梶A2)東大・農、3)京都府立医科大、4)立命館大

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