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ケール青汁の摂取が骨代謝へ与える影響を検証


[2009/08/17]

株式会社ファンケル(本社:横浜市中区、代表取締役社長執行役員:成松義文)では、ケール青汁の有効性に関する様々な研究を行ってまいりましたが、その一環として、骨量の減りやすい閉経後の女性がケール青汁を1 年間摂取した場合の骨代謝へ与える影響について検証をしています(新潟リハビリテーション病院 山本智章医師との共同研究)。今回は、6 ヶ月間の経過報告を第27 回日本骨代謝学会にて発表致しました。

この結果、吸収性の高いカルシウムや豊富なビタミンK を含むケール青汁を継続摂取することで、3 ヶ月後より骨代謝マーカーが改善され、カルシウムの補給源としてケール青汁の摂取が有用である可能性が示唆されました。今後は、引き続き骨代謝に加え、骨密度に与える影響についても検証を進めてまいります。

研究の経緯

平成19 年国民健康・栄養調査(厚生労働省)によると、日本人のカルシウム(以下、Ca)摂取量は1 日あたり平均531mg であり、「日本人の食事摂取基準(2010 年版)」の推奨量(18 歳以上女性622〜666mg、18 歳以上男性712〜778mg)を下回っています。また、高齢化社会により骨粗鬆症も重要な問題となっており、その要因として加齢による腸管からのカルシウム吸収能の低下も知られています。

過去の国民健康・栄養調査(厚生労働省)からもカルシウムの摂取量は、目標量または、推奨量を下回っており、この慢性的な日本人のカルシウム不足の解消は、今後の重要な課題となると思われます。一方、青汁の原料となるケールには、溶解性の高いカルシウムが多く含まれており、ケールのカルシウムには、牛乳と同等以上の吸収率があることが確認されています*1。

そこで、本試験では、骨量が減少しやすい閉経後女性を対象とし、1 年間のケール青汁の摂取により、骨代謝への有効性を検証しています。今回は、6 ヶ月までの経過を報告いたします。

研究の方法

閉経後の女性14 名(平均年齢59.4 歳、年齢幅50-70 歳)を対象に、ケール青汁 (ケール粉末加工品1 本9.5gを100〜150ml の水に溶かした飲料)を1 日2〜3 回、毎日摂取してもらい、摂取前、摂取3 ヵ月後、6 ヵ月後に血清カルシウムおよび骨代謝マーカー(血清NTX、尿中NTX、血清OC、血清BAP)*2を測定しました。

研究の結果・考察

試験期間中ケール青汁から摂取したカルシウム量は1 日226.1〜419.0mg、ビタミンKは、241.3〜396.2μg となりました。摂取3 ヶ月後から血清NTX が有意に低下し、6 ヶ月後も有意な低下を維持しております。その他の骨代謝マーカーである尿中NTX、血清OC、血清BAP も、摂取3 ヵ月後から低下傾向が観察されています。骨代謝マーカーの減少は、骨量の減少が抑えられている可能性があります。

吸収性の高いカルシウムや豊富なビタミンK を含むケールを摂取することにより、3 ヶ月後より骨代謝マーカーの低下が観察され、カルシウム補給源として有用な可能性が示唆されました。高用量のカルシウム摂取および1 年以上の長期間の摂取で初めて変化を確認している研究報告が多い中、今回は短期間で比較的少ないカルシウム量の摂取において骨への影響が確認できました。

研究発表と今後の展開

本研究は、第27 回日本骨代謝学会(2009 年7月22 日〜25 日、於:大阪国際会議場)にて、「ケールの摂取が閉経後女性の骨密度と骨代謝へ与える影響(第一報)」として発表しました。今後も、継続してケールの摂取を行い長期間で骨への影響を確認し、健康的な骨づくりのためのカルシウム源としてケールの有効性を検証していく予定です。

【 用語解説 】

※1 ケールのカルシウムには、牛乳と同等以上の吸収率があることが確認されています。

青汁の原料となるケールには、溶解性の高いカルシウムが多く含まれ、吸収阻害因子の影響を受けにくいこと、また健常男性を対象にした単回摂取試験ではケールが牛乳と同等以上の吸収率を有することも確認し2007年11 月17 日に開催された「第29 回日本臨床栄養学会総会」で発表致しました。

※2 骨代謝マーカー(骨吸収マーカー:血清NTX、尿中NTX、骨形成マーカー:血清OC、血清BAP)

骨形成や骨吸収を反映する血液や尿へ出ている物質です。これらの物質を検査することで、骨の代謝状況を評価できます。骨代謝マーカーには、骨形成マーカーと骨吸収マーカーがあります。骨吸収マーカーには血清NTX(T型コラーゲン架橋N-テロペプチド)、尿中NTX など、骨形成マーカーには、血清OC(オステオカルシン)、血清BAP(骨型アルカリフォスファターゼ)などがあります。

骨代謝マーカーは将来の骨密度減少や骨折リスクの評価、治療開始判定や効果を把握する際に用いられます。一般的に骨代謝マーカー(骨吸収マーカー、骨形成マーカー)が高い場合は骨吸収(骨を壊して吸収する)の亢進状態を表します。特に閉経後は骨代謝回転が亢進して骨量が減少しやすい状態で、骨粗鬆症患者さんでは骨代謝マーカーが高値を示すため、薬物治療では骨代謝回転を低下させることが重視されています。

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